リウマチ:右手の中指の関節が…

リウマチの症例:右手の中指の関節が…

■患者■
30代の女性

■来院■
2016年12月

■症状■
右手中指の指先から第2関節が指の太さの⒈5倍近く腫れ上がり曲げられない。他の4本指も関節が腫れていて、曲げるとひどい痛みがある。関節の節々に熱感あり。両手がその状態なので子供のオムツ替えがまともに出来ない。病院でリウマチと診断されている。その他に頭痛・首こり・肩こり・腰痛がある。

■治療内容と経過■
ここに至るまでに各種鍼治療を受けて来れられているという事で、今まで受けていた治療内容を聞きながら、整動鍼の説明を聞いて頂き触診に入らせて頂きました。

先ずは主訴の手指から。

話に聞いて想像していたよりも中指の腫れは酷く、関節の炎症と指の曲げ伸ばしの改善から行うことを説明し、関節を辿って原因を診ていく。背骨の1部どころか、綺麗に整っている背骨を探す方が難しい程の歪みが…。

背骨の歪みについて説明を行い、背中をはだけて頂き合計7箇所に刺鍼しながら痛いのを我慢して頂きながら指の曲げ伸ばしを10回ほど行って頂く。

患者様:「えっ⁉︎」

私:「どうしましたか?」

患者様:「あの…。指が曲がるんです!」

私:「痛みはどうですか?」

患者様:「腫れは変わりませんが…。あれっ⁉︎痛くない!」

抜鍼後、うつ伏せになって頂き背骨を更に詳しく触診。頚椎と腰椎がフラットボーンで左へ回旋。いわゆるストレートネック。腰も同じ様な状態で、これでは体内環境は整わないし悪いものが流れては行かない。

仙骨も捻れて左回旋。これに関しては時間がかかるのでじっくり変化をみていただける様にお願いをし、頚椎・胸椎・腰椎の背骨のリズムを整える鍼を行う。

スゥーッと真っ直ぐ伸びていた首が自然な前弯を取り戻し、続いて腰椎もフラットからやや前弯気味に変化をつけ始めて止まった。

私:「分かりますか?」

患者様:「首が楽になりました。そういう事ですよね?」

私:「はい!そうです。よかった。」

しかし、仙骨の捻れは強く、自然な背骨のS字カーブは取り戻せなかった。それでも来院時と比べると別モノに思える位の変化だった。

1度、立ち上がって頂き変化を感じて頂く。「背中が楽です!首が後ろへ倒せる!」

内臓の環境も調整しなければと説明し、仰向けでお腹を触診させて頂き刺鍼。

左回旋がキツかった事もあり、お腹の右半分が緊張していた。5分ほど置鍼させて頂き、少し柔らかくなったのを確認頂き抜鍼。

この患者様の担当で、私に治療依頼をしてきた同業の先生に経過を伝え、引き継ぎを行うと約束して本日の治療は終了した。

■同時に治療した症状■
頭痛・首こり・肩こり・腰痛

■使用した主なツボ■
T1〜5・ふくら(4)(5)・足太陽・外谷・飛陽・合谷・曲池・四瀆・足三里・陽陵泉・三陰交

■考察■
エビデンスがない話になるが、家庭でのストレスが全ての様に思えた。育児、家事、仕事の手伝い、姑問題、生活習慣の違いという八方塞がりの状態。ストレスが身体の歪みを生んでいると思われる。そんな中でも鍼で身体の環境を整えると楽になるというのが救いである。

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