いつも当院では、身体を元気に保つのは、バランスの良い食事、適度な運動、質の良い睡眠ということをお伝えしています。
今回はこの中の食事に注目してお話させていただきます。
ご来院いただく方の中でよく耳にするのは「あまり薬にたよりたくない」というお声です。
そのためには施術以外のところで日ごろから自身の身体と向き合い、食事・運動・睡眠をバランスよくとることが大切です。
しかし言葉では簡単ですがなかなか難しいというのが本音ではないでしょうか・・。
食べものから潤いを
今の時期はとにかく乾燥が気になる方が多くいらっしゃいます。
”ひじやかかとがカサカサ”、”手がカサカサ”、”身体全体がカサカサ”、など何かと辛いです。
今では日常に浸透した手指消毒により、さらに手のカサカサに拍車がかかる生活です。
そこでこの時期にぴったりの、少しでも食材から潤いを補うための養生をお伝えします。
潤いを補う食材=白い食材
身体の内側から潤いを高めるものとして「白い食材」があげられます。
ヨーグルト、バター、チーズなどの乳製品、豆乳、白ごま、木の実、レンコン、大根、ゆり根、エリンギ、白菜、カブ、冬瓜、白きくらげ
などがあります。
これらを上手く積極的に、生活に取り入れていただくこををおすすめします。
これからのシーズン、寒さも増してきますので、これらを多く取れるおすすめレシピは豆乳鍋です。あくまでも個人的にという意味ですが、様々な鍋料理がありますが、豆乳鍋は手軽により多くの潤い食材を取れると思っています。
たまに取り入れて召し上がってみてはいかがでしょうか。
お薬などに頼ることも時には大切ですが、まずは日常生活でも意識的にその時によい食事などを無理なく取り入れていくという意識が大切です。
冬に有名な薬膳食材”ゆり根”(びゃくごう)について
お正月のお節料理に登場する”ゆり根”は、”びゃくごう”と呼ばれています。
なかなか日常で食べるというご家庭は少ないかもしれませんが、潤いを高める食材として以外にも、心をおち着かせたり、良い眠りに導いてくれるといわれる食材です。
会社勤めの方は、出社日やリモートワークの日もあり出勤形態が定まっていないとなると、当然生活リズムも変わります。
またご家族の誰かがリモートであると、それに伴い他の家族も生活リズムが変わります。
このように家族の生活が変わり、なかなか落ち着く時間が見つけられず、結果スマートフォンやパソコンで動画を見たりという時間が増え、特に寝る前に見る方は多く、寝つきが悪くなっているなんてことは往々にしてあります。
是非、季節の物を摂り、ご自身の身体をいたわるきっかけにしてみてください。
この”ゆり根”、簡単に茶碗蒸しや汁物で召し上がってみてはいかがでしょうか。
食べものには、食性として身体を温める「温熱性」と身体を冷やす「寒涼性」という作用に分けられます。
例えば、”きゅうり”や”すいか”など夏に収穫できる涼性食材ですが、食べ過ぎると身体を冷やしすぎる、または身体にこもった熱を冷ますというように言われています。

朝、コーヒーや紅茶、緑茶など何かしら召し上がる方は多いと思います。
ホッと一息つきたい時や寒い時にホットにすれば、身体が温まって良いという感覚がある方も多いのではないでしょうか。
しかし先にもお話しいたように、飲み物自体に本当に身体を温めたり、冷やしたりする性質があるためこのことを気に留めていただくことをおすすめします。
これを踏まえると、朝以外でも一日に何杯もコーヒーを召し上がるという方は、時折紅茶やほうじ茶などに変えてみてはいかがでしょうか?

また身体を温める食材として有名ですが生姜やシナモン。
これらの食材を加えていただけるとより身体を温める作用が高くなります。
コーヒーやホットミルクの時には、シナモンなどを加えてみてください。
また甘味をプラスされる方は、糖分も身体を冷やします。
そこでもしお砂糖が何種類もある時は、白砂糖ではなくハチミツやてんさい糖、黒糖などの方が、身体への負担が少ないので、おすすめです。
※食材は個人の体質などによっては、逆効果になる場合もございます。ご自身の体質を考慮しての食材選びをおすすめします。