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腰痛:背中を伸ばすと痛いです

■患者:80代の女性

■来院:2016年11月

■症状:朝起きがけに最も痛みを感じる。寝始めは横向きで身体を丸くしないと痛くて眠れない。朝になると自然と仰向けに寝ている。日中、腰が痛く背中を伸ばせない。後ろへ反る姿勢など痛みを想像してしまい怖くて出来ない。

■治療内容と経過:腰から背部への移行部に痛みを感じる事から座ったままの姿勢で足へ刺鍼。背中が自然と伸びていく。背中が伸びたことを確認し、仰向けで横になって頂く。お腹の張っている部分を触診して手足へ刺鍼。お腹が自然な弾力を取り戻したことを確認して抜鍼。起き上がって頂き腰を反って頂く。「痛くない!」付き添いの家族の方が「背が伸びたみたいね」と。数日様子をみて頂き、痛みがぶり返す様なら1週間以内に再度らいい頂く様にお伝えして治療を終了した。

■同時に治療した症状:胃のむかつき、背部痛、お腹の筋緊張

■使用した主なツボ:足三里、陽陵泉、合谷、三陰交、陰陵泉、太衝、四瀆

■考察:腰をくの字に曲げた状態で腹部を圧迫する姿勢のため食が細く、呼吸も浅い。1日の内でこの姿勢が長く、腹部の筋緊張を生んだと思われる。腹部の筋緊張が原因で前傾姿勢が楽になってしまい、腰を反る事が出来ないと思い込む様になった。そこから腰から背部への移行部に痛みが生じ眠る時でさえ背中を丸めて横にならないといけなくなる。いわゆる負のスパイラル。痛みから庇おうとすればする程、痛みの箇所が増えていく。痛むから動けなくなるのではなく、動かない様にしているから痛みが増えているのである。