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■患者■

30代・女性

■来院■

2018年3月

■症状と来院理由■

2日前から風邪気味で咳き込んでいた。

養生のため長時間寝ていて、トイレに行くために起き上がった動作で「キヤッ」と腰に痛みが走った。

その後、時間が経過する毎に出来ない動作が増えてきた。

不安になり行きつけの鍼灸院で鍼を打ってもらい少しは楽になった。

今朝起きると、また症状がぶり返していた。

しゃがむ事が出来なくなり、靴を履くことも1人ではなかなか出来ない状況。

近くに住んでいる友人に連絡し、助けてもらいながら昨日通院した鍼灸院へ行こうと思ったが休鍼日だった。

その友人が最近通い出した当院の話をしたところ、藁をもすがる思いでお電話頂き来院に繋がった。

■治療内容と経過■

来院時、会釈も出来ない位に前屈みになる事が出来ない状況でした。

しゃがむ動作、靴下を引き上げる動作が特に出来ないという訴えだったため、先ずはお尻と腰の筋緊張を緩めるため手の甲にあるツボへ鍼を行なった。

施術ベットから起き上がる動作が楽になったが背中、首の辛さを訴えるようになった。

会釈をする様な頭を下げる動作(頷く)が出来ないため首に辛さを訴えていた。

その動作に関係する首の筋緊張を緩めるため背中にあるツボへ鍼を行なった。

こちらからの質問に頷いて答える事が出来る様になった。

まだ首に違和感があるとのことで調べてみた。

すると頭を後ろへ倒す動作と左へ顔を向ける動作、右斜め前へ頭を倒す動作で首に違和感が出るとのこと。

それらの動作に関係する、首を支える背中の筋緊張を緩めるため肩先と肩甲骨付近、手にあるツボへそれぞれ鍼を行なった。

首をグルグル回しても違和感が出なくなった。

立ち上がってしゃがむ動作を試してみると、しゃがみ込み終わる際にお尻の外側に張りが出るとのこと。

骨盤の頂点と腰の筋肉辺りに筋緊張がありしゃがみ込む動作を邪魔していることがわかり、その緊張を緩めるため手にあるツボへ鍼を行なった。

再度、しゃがみ込む動作を確認すると、綺麗にしゃがむ事が出来た。

使用した鍼の本数、刺激量を考慮し日常生活に支障がないところまで回復していたので、今回の治療は終了した。

■同時に治療した症状■

首の痛み(むち打ちか?)

■使用した主なツボ■

威霊、T1(1.5)、巨骨、T5(3)、T4(3)、後谿、六谷

■治療技術■

脊柱編、五体躍動編

■考察■

もともと長期間首の痛みを抱えていらっしゃたとのことでした。

首の可動域が減ったことから全身でその代償動作を行なっていたと思われます。

それが、風邪をひいて養生のため長時間同じ姿勢で寝ていたため、肩、背中、そして1番代償動作をを支えていたお尻へ筋緊張が広がり、急に身体を起こしたことをきっかけに腰痛を発症したと考えました。

患者様の最大緊張であったお尻を緩めた後に、判断を誤らず首の動作調整を行なったことで本当の腰痛の原因を治療出来た症例でした。