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■患者■

40代・女性

■来院■

2018年3月

■症状と来院理由■

接客業の仕事に就いている。

ここ最近、お客様に呼ばれ急いで移動しようと駆け出した際に股関節に痛みが出る。

はじめは気のせいかと思っていたが、次第に蹴り出した足に身体が引っ張られるような感覚が出始め痛みが増して来た。

普通に歩いていると痛みが出ることはない。

職場の広い店内で、いつお客様に声をかけられるか分からず痛みの不安を抱えていた。

以前通っていた当院へ連絡があり、治療を行うことになった。

■治療内容と経過■

左足を真っ直ぐ蹴り出して歩いているつもりでしたが、実際は親指が外側に向かう足の運びになっていました。

股関節の痛みを訴えることから下半身の触診を行うと、お尻の筋肉に強い緊張がありました。

その強い緊張を緩めるため、手の甲に鍼を2本行いました。

するとお尻の強い緊張が少し緩み、親指を正面に向けて歩く事が出来るようになりました。

また、駆け出す際に出る痛みの再現テストを行うと、足を伸ばす動作で痛みが出る事が分かりました。

この足を伸ばす動作に関係する膝にあるツボへ鍼を行うと、すんなりと足を伸ばすことが出来るようになり痛みは出なくなりました。

股関節の痛みが出なくなると、右の肩首の張りが気になってきたとのこと。

これらの張りに関係する背中、肩、足の脛に鍼を行うと肩首の張りがなくなりました。

痛みが出ていた動作を再現して頂き痛みが出ないとのことでしたので、今回の治療は以上で終了しました。

■同時に治療した症状■

右側の首・肩の張り

■使用した主なツボ■

威霊、精霊、T1(1.5)、膝陽関、巨骨、懸鐘

■治療技術■

脊柱編、四肢編、五体躍動編

■考察■

患者様からは痛みが出る動作を「蹴り出し」と聞いていたが、実際には足を伸ばす際に痛みが出ていた。

ランナーの方に多い症状で、腸脛靭帯の伸長障害が起きていた。

治療後に雑談をしていたところ、登山に行った帰り道で岩肌に左足を滑らせ軽く足をひねっていた事がわかった。

その際に踏ん張った膝周囲とお尻の筋肉が衝撃を受け止めて、筋肉が緊張状態のままになっていたと考えられる。

膝とお尻の筋緊張を緩め、腸脛靭帯の伸長障害を解消したことで解決した股関節の痛みの症例でした。