首の痛み(4):自転車での転倒事故

・患者
10代・女性

・来院
2018年9月

・症状と来院理由
2日前に自転車を運転中転倒した。

その後、徐々に首に痛みが出始める。

転倒した時の状況はショックで覚えていない。

顔を右側へ振り向かせる、頭を後ろへ倒す、それぞれの動作で首に痛みが出現する。

徐々に痛みが増してきたことへの不安から母親が当院へ相談。

また、初めての鍼という不安もあったが、両親が通院していることから来院を決めた。

・施術内容と経由
特定の動きで痛みが出現していることから首を触診すると、耳の後ろに筋緊張がみつかった。

対応する手のツボ2箇所に鍼を行うと、スムーズに顔を右へ振り向せることが出来るようになった。

また、左側のうなじと肩に残った筋肉の張りを緩めるため、手首と腰へ鍼を行った。

するとスッと頭を後ろへ倒すことが出来、痛みも出現しなくなっていた。

訴えていた症状が改善されていたため、今回の施術は終了した。

・使用した主なツボ
精霊、合谷、列缼、腸鳴

・治療技術
脊柱編、復配編、身心和合編

・まとめ
転倒の衝撃の経路が分からなかったことから動きを根拠に施術を組み立てていった。

逆算した形にはなったが、施術を終えてみると転倒時に左手を突いていたことが分かった。

左手から伝わった力学的エネルギーが首に伝わり、わき腹へ抜けていったことによって該当箇所に痛みが発症していた。

痛みだけに囚われず、出来ない動きに注目し施術を行ったことで、早期に改善された症例だった。

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