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腰痛症・ギックリ腰

腰痛・ぎっくり腰

 

目次

ツボネット症例

31:前屈みと反らす(後屈)動作で腰痛

患者

60代・女性

来院

2018年6月

症状と来院理由

起床後に背中を伸ばす体操を行なった際に腰の痛みが走った。

当院への通院歴があり、どの動作で痛みが走るか確認する。

前屈みで右側に、後ろに反る(後屈)動作で広範囲に腰の痛みが走ることが分かった。

受付開始時間に連絡が入り、午前中最後の枠に空きがあったことから施術に繋がった。

施術内容と経過

事前に痛みの引き金となる動作を割り出してあったことから症状の特性を調べると、前屈時に足首の硬さが邪魔していることがわかった。

そこで、足首の硬さを緩めるために肩先にあるツボへ鍼を行なった。

すると直ぐに、前屈の動作がしやすくなくなった。

しかしまだ、腰の痛みが残ることから続けて調べると、身体を起こし上げる働きをする筋肉に緊張が見つかった。

この筋緊張を緩めるため、腿の裏側にあるツボへ鍼を行うと、さらに前屈がよりスムーズになり痛みを感じなくなった。

続いて、身体を後ろへ反らす動作(後屈)に関係する筋肉を調べる。

右側のふくらはぎと、右側の腿の付け根(股関節)に筋緊張があり後屈の動作を妨げるため痛みが出現していた。

それらの筋緊張を緩めるため、腰と膝にそれぞれ鍼を行うと、スッと身体を反らすことができ、痛みが出現しなくなった。

前屈み、後屈のどちらの動作でも痛みを感じなくなったので、今回の施術は以上で終了した。

同時に施術した症状

膝の内側の痛み、胃の不快感

使用した主なツボ

巨骨、殷門、L2(1.5)、L3(1.5)、膝陽関

技術

四肢編、連動思考編、五体躍動編

まとめ

ダンスの振り付けで右足をあげる機会が増え、そのため股関節の筋緊張を生んでいた。

さらに、足を床に着ける際に踵へ体重を乗せてターンすることから、ふくらはぎにも筋緊張が生まれていた。

極め付けは、約8センチのピンヒールを履いて踊っていることから腿全体の筋肉に強い緊張を生んでいた。

同じ腰痛と言っても、筋緊張を生む条件は人それぞれで、今回はこれら3つの条件が合わさったことが災いした腰痛でした。

30:抱き上げる動作で出現する腰の痛み

患者

50代・女性

来院

2018年5月

症状と来院理由

介護の仕事に就いている。

以前から仕事の疲れがたまると腰痛が出ていた。

ご主人の転勤を機に職場が変わり、職場にようやく慣れたきたころだった。

疲れがたまり腰が重くなって来たため、近所の鍼灸院へ通院するも改善せず。

インターネットで検索したところ、当院の症例ブログを発見した。

症例数が多いことから早期改善を期待し電話してみた。

そして、そのまま予約に繋がった。

施術内容と経過

腰痛が出現する動作を確認すると、立った姿勢から身体を反らす(後屈)、前屈みから顔を起こす、また左へ身体を捻る動作で痛みが出現した。

症状の性質を詳しく調べたところ、首からお尻へかけての筋緊張がみつかった。

この筋緊張を緩めるため、背中にあるツボへ鍼を行うと立った姿勢から身体を反らす動きが楽になり、それに合わせてか首こり・肩こりも和らいでいた。

続いけて調べていくと、前屈みの姿勢から顔を起こす動作に関わる背中の筋肉に緊張が見つかった。

その筋緊張を緩めるため、手にあるツボへ鍼を行なうと前屈みの姿勢から顔を上げる動作がスムーズに行えるようになった。

身体を左へ捻る動作に不安が残ったため調べると、臀部の筋肉に緊張が見つかり、それを緩めるため、手にあるツボへ鍼を行うと身体を捻る動作に不安がなくなった。

再度、全ての動作を行い確認すると、痛みも重さも感じなくなっっていたため、今回の施術は終了した。

同時に施術した症状

首こり・肩こり

使用した主なツボ

T1(1.5)、六谿、六谷

技術

脊柱編、五体躍動編

まとめ

一般的な鍼灸院では「痛いところ」へ鍼を行なって、「どうですか?」といった流れで終わってしまうことが多い。

当院では動作改善から痛みにアプローチする【整動鍼】という技術を採用している。

この技術の方針である【どういう動作で痛みが出るのか】を忠実に守り、身体の隅々を調べたことで、本当の原因が速やかに見つかり改善に繋がった。

具体的には、介助者を抱き上げ車椅子へ乗せる動作が、【前屈みから顔を起こす】→【身体を起こす(反らす)】→【身体を捻る】という流れになっていた。

そのため、使用頻度が高い筋肉が緊張し腰の痛みを生んでいた。

これらの筋緊張を3本の鍼で速やかに緩めることが出来たことで、患者様の身体への負担が少なく施術が速やかに終われたのだった。

29:荷物を持ち上げ身体を反らすと痛い腰痛

患者

30代・女性

来院

2018年5月

症状と来院理由

日頃から、前屈みになって床から荷物を持ち上げる動作が多い。

母の日の出荷ラッシュで通常よりも仕事が忙しかった。

仕事のピーク時期が過ぎた頃から腰に違和感を感じ始める。

休日の朝、目がさめると横向きから身体を起こす動作で腰が痛くなり、なかなか起き上がることが出来ない状態になった。

母が通っている鍼灸院へ連絡し、予約を入れて施術へと繋がった。

施術内容と経過

動作確認を行うと、「身体を後ろへ反らす(後屈)動作」で痛みが出現していることが判明した。

さらに調べると首と臀部に筋緊張があり、これらを緩めるため肩と背中にあるツボへそれぞれ鍼を行なった。

すると首と臀部の緊張が緩み、背中を伸ばす動作が楽になった。

続けて調べると、臀部に筋緊張がみつかり、その緊張を緩めるため手の甲へ鍼を行うと、緊張が緩み前屈みの動作が楽に行えるようになった。

だが、主訴である身体を反らした時に出現する腰の痛みが残っていた。

症状の性質を詳しく調べると、臀部と腰の境界部分と、股関節の内側から足先にかけて筋緊張が見つかった。

それらの緊張を緩めるため足の甲へそれぞれ鍼を行うと、身体を後ろへ反らす動作がスムーズに行えるようになり、痛みを感じることはなくなった。

荷物を持ち上げる動作で痛みが出現しなくなったことから、今回の施術は終了した。

同時に施術した症状

首・肩の詰まり

使用した主なツボ

巨骨、T1(1.5)、威霊、大腰、小腰

技術

連動思考編、五体躍動編

まとめ

荷物を床から持ち上げるという動作は、「腰」で持ち上げているという意識が一般的だ。

だが、今回のように「首」も、実は腰と同じくらい働いている。

当院では「アンカー」という言葉を使って、これらの動作を支えている筋肉の働きを表現している。

アンカーは身体の動きを効率化するために、あえて身体の中で動かない(踏ん張る)筋肉を作り、身体のしなやかな動作を演出している。

このアンカーが効き過ぎるため動作時の痛みが生まれる。

今回は明らかに、手足に特別なアンカーを作ってしまったことから首と腰に痛みを発症していた。

28:長時間歩くことで発症した腰痛

 

患者

50代・女性

来院

2018年5月

症状と来院理由

連休を使って山歩きに出かけてきた。

日頃、仕事で忙しく体を動かしてなく運動不足だった。

そのためか、翌日から左足から筋肉痛が始まり、腰から脇にまで痛みが走るようになってきた。

右側へ体を捻る動作で酷く痛みが出始めたため、以前通院していた当院へ連絡、施術へと繋がった。

施術内容と経過

触診を行うとお尻から首筋にかけて、身体の捻りを妨げる筋緊張が見つかった。

その筋緊張を緩めるため背中とふくらはぎに合計3箇所、鍼治療を行なった。

すると筋緊張が緩み、痛みなく右側へ身体を捻る動作が出来るようになった。

足の筋肉痛も少しは楽になった様子だったが、前屈すると足腰に痛みが再現された。

調べるとお尻と膝の内側に、身体を引き伸ばす動作を妨げる筋緊張が見つかった。

それらの筋緊張を緩めるため、肩と肩甲骨にあるツボへ鍼を行なった。

同じように前屈で痛みの再現性を確認すると、筋緊張とともに痛みも無くなっていた。

主訴の捻りに加え、前屈での痛みの再現が無くなった事から今回の施術は終了した。

同時に施術した症状

足の筋肉痛、前屈動作痛

使用した主なツボ

T1(1.5)、T2(2.5)、飛揚、巨骨、T4(5)

技術

脊柱編、連動思考編、五体躍動編

まとめ

左股関節の内旋動作不良が原因でした。

長時間の歩行を行なったことで、疲れからか左足外側に負担がかかっていました。

運動不足も手伝っていたでしょう。

疲労がたまると、どうしても力強い方に頼りがち。

今回の腰痛はそんな筋力バランスの悪さが災いした症例でした。

27:同じ姿勢が多いことで発症した腰痛

 

患者

50代・女性

来院

2018年4月

症状と来院理由

前日、お姉さん座りから立ち上がる際に腰がグキッとなり、それから痛みが徐々に酷くなってきた。

当院での治療歴があり、いつも行なっている動作確認を行なってみた。

前屈みと、右側へ身体を捻る動作が出来ず、痛みの再現があった。

ホームページで予約状況を確認。

翌日に空きがあったことから、そのまま予約を行い来院に繋がった。

治療内容と経過

来院前から動作確認がとれていた事から、原因になるであろう腿とふくらはぎを確認。

前屈みと身体を捻る動作に関係する筋肉に緊張があったため、そのまま鍼を行った。

筋緊張が緩んだ事を確認し、問題の動作を行なっていただくとお尻と腰の付け根(仙腸関節)付近に筋緊張を感じそこに痛みが移っていた。

この筋緊張を緩めるため、背中と肩甲骨にあるツボへ鍼を行う。

するとお尻全体の筋緊張が緩み、問題の動作を行なっても痛みは再現されなくなった。

腰痛を発症した動作を再現してもらったところ、しゃがむ動作で腰に重さが出た。

足の動作に注目して確認すると、足首の硬さが見つかった。

その足首の硬さを緩めるため足の甲に鍼を行なって、再度動作確認を行なった。

問題なくお姉さん座りが出来、またそのまま問題なく立ち上がる事も出来た。

痛みの再現がなくなった事から、今回の治療は終了した。

同時に治療した症状

足首の硬さ、肩こり

使用した主なツボ

殷門、飛揚、T1(1.5)、肩稜、中腰

治療技術

脊柱編、四肢編、五体躍動編

まとめ

当院が「動きから痛みの問題にお応えしている」ことをよく解っていただけていたことが、早期の解決に繋がりました。

来院前に2つの動作まで絞り込めていたことから、触診箇所も最小限。

さらには、痛みの原因が痛い箇所にはないことも解っていただけていた。

だから原因が【肩こり】と【足首の硬さ】にあったことも腑に落ちていただけた。

毎日、半身で手足の同じ動作を繰り返し行なっていたことが【肩こり】と【足首の硬さ】の原因でした。

日頃行わないお姉さん座りの姿勢が腰痛の引きがねになったようです。

再発防止のため、同じ動作の間には肩と足首を休めるストレッチを行なって頂けるようにお願いしました。

26:棚から物を下ろす動作で発症した腰痛

患者

80代・女性

来院

2018年4月

症状と来院理由

棚の上段から物を取り下ろす動作で腰がギクッとした。

以前、大人しく寝ていたら翌朝治っていたことがあり今回もそうしてみたところ、治るどころか痛みが増していた。

体操教室へ頑張って参加してみたが、痛みが酷くなるばかりで歩くことも辛くなってきた。

椅子に座って休もうとしたところ、中腰の姿勢で痛みが腰の中央に走り、その後力が抜けた感覚で立つこともままならなくなった。

体操教室の先生から電話があり、救急で対応することとなった。

治療内容と経過

【初鍼】立ったまま触診を行うと、お尻と腰の中央に近い部分に酷い筋緊張が見つかり、それを緩めるため手の甲と脹脛にあるそれぞれのツボへ鍼を行なった。

また、中腰になる動作と、腰痛になるキッカケの動作に関係する筋肉を調べると緊張があったため、その筋緊張を緩めるため脛にあるツボへ鍼を行なった。

中腰になる動作と、座る立つの動作が出来るようになった事を確認、翌日の治療を約束して初鍼は終わった。

【2鍼】前日からの状態を確認すると、腰の真ん中が重いことと、立ったり座ったりに不安が残っていた。

背中を確認すると身体の捻れと、仙骨が後に倒れた状態になってしまう筋緊張が見つかった。

それらの筋緊張を緩めるため、それぞれ足の脛と手に鍼を行なったところ、筋緊張が緩み立ったり座ったりする動作がスムーズになった。

また、腰の真ん中の重さに関係しそうな、お尻の緊張と股関節の動作を調べたところ、原因となる筋緊張を2箇所発見しそれぞれに対応するツボへ鍼を行なった。

股関節の動作がスムーズになりお尻の筋緊張も緩み、腰の真ん中にあった重さも感じなくなった。

様子をみる意味も含めて2日後にご予約を頂き2鍼目は終わった。

【3鍼】様子見を行なった日に、お尻に痛みが出たが、動いている内に収まり、本人としては治ったという意識だった。

痛みが出ていたお尻を触診をしたところ、痛みには繋がっていないが用心しなければならない筋緊張が見つかり、予防のため治療させていただくことになった。

前屈みになる動作、背中の張り、足の曲げ伸ばしに関係する筋肉に緊張が見つかった。

それらの緊張をゆるめるために、対応する腿、脹脛、膝、足の甲にあるツボへそれぞれ鍼を行い緊張を緩めた。

腰痛のキッカケになった姿勢・動作や前屈動作を確認すると、詰まり、引っかかり、重さ、痛みを感じなくなったことから、今回の治療は終了した。

同時に治療した症状

腕の前方挙上動作・股関節の内旋動作

使用した主なツボ

【初鍼】威霊、築賓、飛揚、精霊、玖路

【2鍼】光明、後谿、威霊、豊隆、巨峻

【3鍼】殷門、築賓、飛揚、白腰、峡川

治療技術

脊柱編、連動思考編、五体躍動編

まとめ

ご本人からのお話で、整形外科で左のL4〜S1の間に狭窄があると診断されている事を知らされていました。

狭窄している状態だけで今回の様な腰痛が発症しているとは思えませんでした。

問診で発症時の体の動きを詳しく聞けた事が、治療の着地点をスムーズに割り出すヒントになりました。

『痛いから動けないのでは無く、動けないから痛い。』

この整動鍼の思考が活かされ、棚の上段から物を取り下ろす動作が引き金になっているという事に焦点を定め治療が行えた事がとても大きかった。

2回目、3回目には狭窄の原因となっている筋緊張を治療出来たので、生活習慣の見直しを行なっていただければ、同じ様な腰痛は起こらないでしょう。

症例:25 同じ振付の反復練習が原因だった腰痛

患者

60代・女性

来院

2018年4月

症状と来院理由

最近、ダンスの発表会があり集中して練習していた。

その流れもあり腰の重さはあったとのこと。

発表会当日、会場の足元が寒く長時間出番を待っていた事から、急に踊り出した事をきっかけに腰と右膝の裏側内側を痛めてしまった。

椅子から立ち上がる際や、立った姿勢から身体を軽く反らす動作で腰が痛い。

膝は歩いたり、足に動きをつけると痛みが発症する。

市販の湿布を貼り痛みが治まるのを期待していたが治らず、肩こりで通院したことのある当院へ連絡し治療を受ける流れとなった。

治療内容と経過

触診を始めると身体の捻れを生む筋緊張が背中に見つかった。

また、身体を反らせる動作で痛みが出る事から背中を触診すると、反らす動きを詰まらせる筋緊張が見つかった。

これらの筋緊張を緩めるために、足の脛と手にあるツボへそれぞれ鍼を行なった。

すると背中が緩み身体を捻る動作と反る動作が自然に出来るようになり、腰と膝の痛みを訴えなくなった。

次に、いつもの肩こりを診せて頂く。

肩首の筋肉と呼応するお尻の筋肉に筋緊張が見つかった。

その筋緊張を緩めるため、背中と肩先に鍼を行なった。

お尻の緊張が緩み、呼応して肩も柔らかくなった。

肩の動作確認を行うと、忘れていた右腕を挙げる動作が楽になっていた。

主訴の腰痛と膝痛が動作で再現しなくなったため、今回の治療はここまでとした。

同時に治療した症状

膝裏内側の痛み、肩こり

使用した主なツボ

光明、後谿、T1(1.5)、巨骨、T4(2.5)

治療技術

脊柱編、連動思考編、五体躍動編

まとめ

ペアダンスのため相手に向かって身体を捻る振り付けが多かったことが災いしました。

追い込みの練習で繰り返し同じ動作を行なっていたため、特定の筋肉に緊張が生まれて発症した、そんな腰痛がでした。

合わせて待ち時間に身体を冷やしてしまったことが筋緊張を助長し、急に激しく踊ったことで悪化。

プロではないとしても、ウォーミングアップは怪我の予防のため行って欲しいです。

痛い箇所だけに拘らず、動作とそれに伴う筋緊張を正確に捉えたことで解消できた症例でした。

症例:24 荷台を受け止めた衝撃で発症した腰痛

患者

40代・男性

来院

2018年3月

症状と来院理由

倒れてきた荷台を受け止めた衝撃で腰と右肘を痛めた。

階段の上り下りで骨盤の上の方が痛む。

湿布を貼って様子を見ていたが、3日経っても痛みが引いて来ない事を不安に思い、毎月通っている当院へ連絡し治療に繋がった。

また、肘は曲げ伸ばしや、ジャムの蓋を捻る動作で痛みが出る。

治療内容と経過

右側の骨盤の上に痛みが出るという事で触診を行った。

荷台を受け止めた際にかかった、負荷が通ったライン上に痛みが出ている事が分かった。

動作確認を行ったところ、肩・腰・膝と詰まりがあり、上下に身体を伸ばす動作で痛みが再現された。

これらの詰まりを緩めるために肩にあるツボへ鍼を行った。

腰と膝の詰まりが緩み、身体を上下に伸ばす動作を行なっても
痛みは再現されなくなった。

次に右肘の動作に関係するポイントを触診すると筋緊張があった。

その緊張を緩めるために背中にあるツボへ鍼を行うと、一瞬で緊張が緩み肘を曲げ伸ばししてみても痛みを感じることは無くなっていた。

身体を上下に曲げ伸ばしする動作を行なって、痛みが再現されない事からこれで今回の治療は終了した。

同時に治療した症状

右肘の痛み

使用した主なツボ

巨峻、T4(2.5)

治療技術

連動思考編、五体躍動編

まとめ

腰の痛みを腰だけで改善しようとしてもなかなか上手く改善はされない。

今回の場合は荷台の重さが身体のどこを通って、どこで止まったかを考える事で、肩にあった筋緊張に治療点を求めました。

筋肉は筋(すじ)と呼ぶこともあり、その筋に重さが伝わると抵抗して硬くなります。

その筋が身体のどこを通じて、どこに止まるのか。

その事をしっかり観察し、改善のため最善のツボを選ぶことで、2本という少ない本数で腰痛と肘の痛みを改善した症例でした。

症例:23 無意識に踵がういてしまう腰痛

患者

60代・女性

来院

2018年3月

症状と来院理由

お掃除中に掃除機を持ち上げようと、前屈みの姿勢になった際に腰からお尻にかけて左右両側に痛みが走った。

しゃがんで持ち上げようと試みると、今度は腰と右膝の内側に痛みが走った。

肩こり治療で通院歴がある事から、当院での治療に繋がった。

治療内容と経過

痛い箇所を指差して頂くと、腰というよりはお尻の上部に痛みが出ていた。

最初に痛みが出た前屈みの姿勢を再現して頂くと、右足の方だけ踵が浮いてしまうことが分かった。

先ずはこの踵を浮かせてしまう、腰椎に付着している筋肉の張りを緩めるためにふくらはぎに鍼を行なった。

鍼を抜き終わった後に前屈をして頂くと、踵が浮かなくなり痛みの範囲が狭くなった。

お尻の上部に残った筋緊張を緩めるため、背中にあるツボへ鍼を行った。

すると直ぐに筋緊張が緩み、さらに痛みの範囲が狭くなった。

しゃがみこむと腰と膝の内側に痛みが出る事から、膝の曲げ伸ばしと関係する腰の筋肉を緩めるため、肩にあるツボへ鍼を行なった。

しゃがみこむ動作を確認すると、踵を床につけたまま、下までしゃがみこむ事が出来る様になっていた。

最後はいつも通り、左側の首肩こりを緩めるため、肩先にあるツボへ鍼を行い、緩んだことを確認して鍼を抜いた。

再度、前屈の姿勢としゃがみこみ動作を行い、痛みが無くなったことを確認頂き今回の治療は終了した。

同時に治療した症状

右膝内側痛、首肩こり

使用した主なツボ

築賓、飛陽、T1(1.5)、巨峻、巨骨

治療技術

脊柱編、連動思考編、五体躍動編

まとめ

習い事でダンスを踊られている患者様でした。

新しい振り付けで、右足を軸にしてターンが増えたそうです。

軸を真ん中から右へズラした上に、ヒールを履いて踊っているそうです。

そのため、踵が浮いた状態で安定するに身体に変化していました。

ヒールの高さに身体の使い方が慣れてしまっていたため、ヒールを履いていない時に前屈したり、しゃがみこむという動作で腰の痛みが出ていたのです。

踵を釣り上げる様に筋緊張が肩まで起きていることに気がつき、その緊張を緩めることで解消された腰痛の症例でした。

症例:22 駆け出した際に出る股関節の痛み

 

患者

40代・女性

来院

2018年3月

症状と来院理由

接客業の仕事に就いている。

ここ最近、お客様に呼ばれ急いで移動しようと駆け出した際に股関節に痛みが出る。

はじめは気のせいかと思っていたが、次第に蹴り出した足に身体が引っ張られるような感覚が出始め痛みが増して来た。

普通に歩いていると痛みが出ることはない。

職場の広い店内で、いつお客様に声をかけられるか分からず痛みの不安を抱えていた。

以前通っていた当院へ連絡があり、治療を行うことになった。

治療内容と経過

左足を真っ直ぐ蹴り出して歩いているつもりでしたが、実際は親指が外側に向かう足の運びになっていました。

股関節の痛みを訴えることから下半身の触診を行うと、お尻の筋肉に強い緊張がありました。

その強い緊張を緩めるため、手の甲に鍼を2本行いました。

するとお尻の強い緊張が少し緩み、親指を正面に向けて歩く事が出来るようになりました。

また、駆け出す際に出る痛みの再現テストを行うと、足を伸ばす動作で痛みが出る事が分かりました。

この足を伸ばす動作に関係する膝にあるツボへ鍼を行うと、すんなりと足を伸ばすことが出来るようになり痛みは出なくなりました。

股関節の痛みが出なくなると、右の肩首の張りが気になってきたとのこと。

これらの張りに関係する背中、肩、足の脛に鍼を行うと肩首の張りがなくなりました。

痛みが出ていた動作を再現して頂き痛みが出ないとのことでしたので、今回の治療は以上で終了しました。

同時に治療した症状

右側の首・肩の張り

使用した主なツボ

威霊、精霊、T1(1.5)、膝陽関、巨骨、懸鐘

治療技術

脊柱編、四肢編、五体躍動編

まとめ

患者様からは痛みが出る動作を「蹴り出し」と聞いていたが、実際には足を伸ばす際に痛みが出ていた。

ランナーの方に多い症状で、腸脛靭帯の伸長障害が起きていた。

治療後に雑談をしていたところ、登山に行った帰り道で岩肌に左足を滑らせ軽く足をひねっていた事がわかった。

その際に踏ん張った膝周囲とお尻の筋肉が衝撃を受け止めて、筋肉が緊張状態のままになっていたと考えられる。

膝とお尻の筋緊張を緩め、腸脛靭帯の伸長障害を解消したことで解決した股関節の痛みの症例でした。

症例:21 頷くことも出来ない程の腰痛

患者

30代・女性

来院

2018年3月

症状と来院理由

2日前から風邪気味で咳き込んでいた。

養生のため長時間寝ていて、トイレに行くために起き上がった動作で「キヤッ」と腰に痛みが走った。

その後、時間が経過する毎に出来ない動作が増えてきた。

不安になり行きつけの鍼灸院で鍼を打ってもらい少しは楽になった。

今朝起きると、また症状がぶり返していた。

しゃがむ事が出来なくなり、靴を履くことも1人ではなかなか出来ない状況。

近くに住んでいる友人に連絡し、助けてもらいながら昨日通院した鍼灸院へ行こうと思ったが休鍼日だった。

その友人が最近通い出した当院の話をしたところ、藁をもすがる思いでお電話頂き来院に繋がった。

治療内容と経過

来院時、会釈も出来ない位に前屈みになる事が出来ない状況でした。

しゃがむ動作、靴下を引き上げる動作が特に出来ないという訴えだったため、先ずはお尻と腰の筋緊張を緩めるため手の甲にあるツボへ鍼を行なった。

施術ベットから起き上がる動作が楽になったが背中、首の辛さを訴えるようになった。

会釈をする様な頭を下げる動作(頷く)が出来ないため首に辛さを訴えていた。

その動作に関係する首の筋緊張を緩めるため背中にあるツボへ鍼を行なった。

こちらからの質問に頷いて答える事が出来る様になった。

まだ首に違和感があるとのことで調べてみた。

すると頭を後ろへ倒す動作と左へ顔を向ける動作、右斜め前へ頭を倒す動作で首に違和感が出るとのこと。

それらの動作に関係する、首を支える背中の筋緊張を緩めるため肩先と肩甲骨付近、手にあるツボへそれぞれ鍼を行なった。

首をグルグル回しても違和感が出なくなった。

立ち上がってしゃがむ動作を試してみると、しゃがみ込み終わる際にお尻の外側に張りが出るとのこと。

骨盤の頂点と腰の筋肉辺りに筋緊張がありしゃがみ込む動作を邪魔していることがわかり、その緊張を緩めるため手にあるツボへ鍼を行なった。

再度、しゃがみ込む動作を確認すると、綺麗にしゃがむ事が出来た。

使用した鍼の本数、刺激量を考慮し日常生活に支障がないところまで回復していたので、今回の治療は終了した。

同時に治療した症状

首の痛み(むち打ちか?)

使用した主なツボ

威霊、T1(1.5)、巨骨、T5(3)、T4(3)、後谿、六谷

治療技術

脊柱編、五体躍動編

まとめ

もともと長期間首の痛みを抱えていらっしゃたとのことでした。

首の可動域が減ったことから全身でその代償動作を行なっていたと思われます。

それが、風邪をひいて養生のため長時間同じ姿勢で寝ていたため、肩、背中、そして1番代償動作をを支えていたお尻へ筋緊張が広がり、急に身体を起こしたことをきっかけに腰痛を発症したと考えました。

患者様の最大緊張であったお尻を緩めた後に、判断を誤らず首の動作調整を行なったことで本当の腰痛の原因を治療出来た症例でした。

症例:20 締め切りに訪れた魔女が1撃!(ギックリ腰)

患者

50代・男性

来院

2018年2月

症状と来院理由

休日に子供と公園で遊んでいる時、腰に重さを感じ始める。

入浴で腰を温めると腰の重さを忘れることが出来た。

そして、寝て起きたら何とかなっているだろうと思っていた。

ベットから起き上がる動作で異常に気が付いたが、仕事の締め切りが
あるため出勤準備をする事に。

スラッグスに右足を通そうと足を持ち上げた瞬間、腰に激痛が走りその場から動けなくなった。

午前中は頑張って出勤したが、時間をおうごとに痛みが増し歩くのも困難に。

家族からの紹介で当院へ来院される事になった。

治療内容と経過

問診を行うのも困難な程のギックリ腰でした。

立ったまま行える活法を2手行い、お尻の筋緊張をほぐしてようやく治療着へお着替えが出来る状態に。

ご本人は右側の腰に痛みが走るという訴えでしたが、左側の腰・お尻・ふくらはぎに酷い筋緊張が見つかった。

先ずはうつ伏せになって頂き、1番大きな筋肉のお尻を緩めるため、手の甲にあるツボへ鍼を行なった。

酷かった筋緊張が緩み、腰の張りと浅かった呼吸が深くなった。

緩んだ腰を確認すると、腰の動作に関わる腰椎周囲の筋肉に緊張が見つかった。

この筋緊張を緩めるためふくらはぎに鍼を行なった。

さらに腰の緊張が抜け、上半身も楽になっていた。

腰の緊張が緩んだ事で、首や後頭部のコリが気になったとの事で肩に鍼を行いコリ感が緩んだことを確認して今回の治療は終了した。

同時に治療した症状

肘関節の強張り、後頭部のこり

使用した主なツボ

精霊、威霊、築賓、飛陽、巨骨

治療技術

脊柱編、五体躍動編 (、活法)

まとめ

仕事の締め切りにおわれていたこともあり、パソコンの前で背中を丸くして座っている時間が長かった事が原因でした。

右手を中心に作業が進んでいたため、左半身が殆ど機能していなかった。

その事が治療過程で行なった問診から判明した。

ひとつ、ひとつの動作には連動して動く筋肉が存在増します。

その反対に一定の動作を強調して行う際には、動作の軸を体の中で代償として作っています。

この一定の動作を長時間行う事で、都合上作ってしまった動作の軸が強調され、正常な軸が働かなくなる。

それが痛みを発症する原因なのです。

代償している軸は、筋肉の緊張が支えている事が多いです。

今回はその筋緊張を緩めることで、左側で代償されていた軸が正常の位置に戻り改善されたのでした。

症例:19 めまいを伴う腰痛

患者

40代・女性

来院

2018年2月

症状と来院理由

競泳の大会後、身体の左側に体重を乗せると腰に痛みを感じるようになった。

翌日、痛みが強くなった事と、何故かめまいも発症。

腰の痛みのこともあり横になっていた。

横になっている状態でもめまいを感じてしまう。

不安から病院へ行くか悩んだ。

悩んだ結果、腰痛を先に治してからと、通院歴のある当院へご予約を頂き来院に繋がった。

治療内容と経過

腰痛をメインにという事で、痛みの箇所を指し示して頂き触診。

腰というよりもお尻に原因となる筋緊張があり、そこが首こり・肩こりにも関連していた。

肩、腰、お尻と連動する、背中と手の甲にあるツボへそれぞれ鍼を行った。

すると直ぐに筋緊張がとれ、肩、腰、お尻が柔らかくなり左側に体重を乗せても痛みが出ることはなくなった。

次にクロールのプルの動作で右肩に違和感が出ることを思い出し再現。

動作時に右肩に不自然な筋肉の盛り上がりが出る事がわかった。

調べると、身体の捻れを生み出す背中と肩甲骨周囲の筋肉の緊張が見つかった。

それらの緊張を緩めるため、足の脛にあるツボへ鍼を行った。

すると背中と肩甲骨周囲の緊張が取れ、プルの動作で出ていた違和感はなくなった。

最後に、めまいの症状を改善するために頚椎の捻れを調べる。

しっかりとめまいに関係する頚椎に捻れが出ていた。

その原因である筋緊張を緩めるため足首にあるツボへ鍼を行い頚椎が正常な位置に戻った事を合図に抜鍼。

立ち上がって頂きいろいろ動作を行なって頂き、めまいがなくなっている事を確認して、今回の治療は終了した。

同時に治療した症状

首こり、肩こり、めまい

使用した主なツボ

T1(1.5)、精霊、光明、大鐘

治療技術

脊柱編、連動思考編、五体躍動編

まとめ

クロールの際、息継ぎは左側で行なっているとのことでした。

その事で、左へ振り向く動作を練習から大会まで繰り返し行なっていた。

身体の捻れがその反復動作によって固まり、腰痛とめまいの原因となっていた。

めまいに関しては、軽度ではあったが身体、特に首の捻れ固定による頭の揺さぶりが関係しているのではないかと思われました。

発症後2日目に相談していただけたので、1回の治療で完治できたと思います。

症例:18 前屈みでは靴下が履けない腰痛

患者

30代・女性

来院

2018年2月

症状と来院理由

出勤準備で靴下を履こうと前屈みになった瞬間に「グキッ」と腰に痛みが走った。

前屈みで靴下を履くことを諦め、足を後ろへ蹴り上げる様な姿勢で靴下を引っ掛け、なんとか履くことができ出勤。

受付事務の仕事のため、就業時間内は大半が着座状態。

昼休みで立ち上がろうとした瞬間に腰の痛みがピークに。

職場に近く、以前にも通院履歴があったことから電話。

午後から仕事を休んで来院にいたった。

治療内容と経過

具体的に痛い箇所がわからなかった。

そのためベットにうつ伏せになって頂き、直接腰周囲を確認すると腰、臀部に筋緊張を発見した。

腰と臀部の筋緊張に関係する、手の甲にあるツボへ鍼を行うと緊張が緩み立ち上がりやすくなっていた。

動作確認を行うと痛みが反対側へ移っていた。

痛みを訴えた箇所が肩こりにも関連していたため、肩こりと痛みの箇所の筋緊張を緩める背中にあるツボへ鍼を行なった。

緩んだことを確認し、立ち上がって頂き動作を確認すると、肩こりもなくなり前屈みしやすくなっていた。

だが、前屈みの際にまっすぐ身体を倒せず、少し身体を捻らせていた。

調べると背中に小さな筋緊張を見つけた。

それを緩めるため肩甲骨の上部にあるツボへ鍼を行い緩んだことを確認して再度前屈みになって頂くと、先ほどまであった捻れは出なくなった。

また、不意に右側へ振り向く動作を行なった時に、腰に詰まった感じが残ったため、ふくらはぎと膝の内側にあるツボへそれぞれ鍼を行った。

再度、右側へ振り向く動作を行なって頂くと詰まり感はなくなっていた。

靴下を履く動作を行い、腰の痛みが再現されないことを確認したところで、今回の治療は終了した。

同時に治療した症状

肩こり

使用した主なツボ

精霊、T1(1.5)、肩稜、飛陽、峡川

治療技術

脊柱編、連動思考編、五体躍動編

まとめ

左側へ重心が流れてしまう姿勢の癖があり、座っている時には足組してしまう。

長時間のその着座姿勢が影響し右半身の肩、背中、腰、臀部、膝が硬くなっていた。

足組という身体を捻る姿勢で硬くなっていたため、立ち上がる際や前屈みの動作で痛みが出ていた。

右半身の硬さを緩める事で解決した症例でした。

症例:17 立ち仕事が影響した足の痺れと腰痛

患者

50代・女性

来院

2018年1月

症状と来院理由

13年前に右足小趾の痺れをヘルニアと診断され、リハビリを受けながらごまかし、ごまかし生活を送っていた。

2ヶ月前から左足首に痺れが出始める。

腰痛はヘルニアと診断される前からあり、もう痛みが無い生活には戻れないと思っていた。

エステサロンの店員から当院の評判を聞き付け、インターネット予約から当院での治療に繋がった。

治療内容と経過

左足首以下に痺れがある事から、腰の異常を疑い触診を行うと硬さがあり押さえると圧痛を訴えた。

さらに臀部にも関連する筋緊張と圧痛を訴えたため、これらの緊張と硬さに関係する手の甲にあるツボへ鍼を行なった。

5分後に腰と臀部が緩んでいることを確認して抜鍼。

ベットから立ち上がる前から左足首の痺れが少なくなってっていた。

それでも腰の痛みを訴える事から肩甲骨周囲を調べると、身体の捻れに関係する筋緊張が触知出来た。

この筋緊張を緩めるため、足の脛にあるツボへ単刺(鍼)を行い確認。

肩甲骨周囲にあった筋緊張が緩み、右小趾の痺れと腰の痛みがやわらいだ。

痺れと痛みがやわらいだが、右足に体重を乗せる事が出来ない。

臀部に近い股関節に筋緊張があり、それを緩めるため手の甲にあるツボに鍼を行った。

筋緊張が緩んだ事を確認して抜鍼し、立ち上がって頂くと両足に体重が乗っていることが分かった。

両足の痺れがなくなり腰が楽になったら、肩こりが気になった。

この肩こりと関連する臀部にも筋緊張があった事から、背中にあるツボへ鍼を行いこれらの緊張が緩んだことを確認して抜鍼。

腰の痛み、足の痺れ、肩こりが軽快した事もあり、今回の治療はここまでとした。

同時に治療した症状

腰痛、右小趾の痺れ

使用した主なツボ

威霊、光明、精霊、T1(1.5)

治療技術

脊柱編、五体躍動編

まとめ

腰椎のフラットバック(ストレート気味)が足の痺れの原因だと考えた。

左側の腰方形筋が非常に硬く、ここが腰痛の原因だった。

この腰方形筋を緩める事で、腰椎が自然な前弯を取り戻し足の痺れが薄らいだ。

13年前からある右足小趾の痺れのため、右足に負担をかけないように身体の重心が左側に偏っていた。

腰方形筋の硬さ、身体の捻れはこの偏りから生まれていた。

日頃は小売店でレジ打ちの仕事を行なっていて、就業時間内は常に立ち仕事。

痺れが薄れたこともあり、左足重心になりがちな癖に気をつけて生活して頂く事が大事なる症例でした。

症例:16 荷物を持ち上げ腰をグッと入れると出る腰痛

患者

40代・女性

来院

2018年1月

症状と来院理由

新年明けから新しく配送業の仕事を始めた。

1週目から腰に違和感を感じ始める。

荷物を両腕で持ち上げ、腰をグッと前に入れる動作で痛みが出る。

以前アウトドアスポーツにハマっていた時にぎっくり腰を経験。

その時の記憶が蘇り動けなくなる前にどうにかしたいと知人に相談。

その際に当院を紹介され、そのまま来院に繋がった。

治療内容と経過

動作確認を行うと、身体を横へ倒す(側屈)動作と、足を揃えて腰を突き出す動作で痛みが再現された。

側屈の動作不良に関係する背中と足を確認すると、どちらにも筋緊張がみられた。

膝の外側に鍼を行い、足の筋緊張が取れたのを確認して抜鍼。

側屈動作を行なって頂くとスンナリと側屈が行えるようになった。

腰をグッと入れる動作が改善されていなかったので調べると、右側の臀部の筋肉の硬さと首の付け根の硬さがみつかった。

関連するそれらの硬さを緩めるため、背中にあるツボへ刺鍼し臀部が緩んだことを確認して抜鍼。

動きがスムーズになり痛みの感度が下がったが、反対側の腰と臀部に痛みが移っていた。

調べると腰と臀部、連動している筋肉に緊張があった。

それらの筋緊張を緩めるため、手の甲にあるツボへ刺鍼し、腰と臀部が緩んだことを確認して抜鍼。

さらに動きがスムーズになったが、肩の方に違和感を訴えるようになった。

調べると体幹のバランスを維持するための筋肉に緊張があった。

その筋肉の緊張を緩めるため、脛にあるツボへ鍼を行い確認して頂くと、緊張が無くなり問題なく身体を動かすことが出来るようになっていた。

症状が軽度であったことと、筋緊張が他には見当たらなかったため、今回の治療は以上で終了した。

同時に治療した症状

首こり、肩こり、重心のバランス

使用した主なツボ

玉陽、T1(1.5)、精霊、光明

治療技術

脊柱編、五体躍動編

まとめ

仕事を始める前から少し運動不足気味だった。

そのため、配送の荷物を上げ下げすることで古傷の腰痛を発症していた。

少し話を掘り下げると、左回旋気味に身体の捻れがあった。

そのため、荷物の上げ下げの際に身体の捻れによって腰にロックがかかり、痛みを発症していた。

そのロックをかけてしまう捻れを改善。

さらに、重心を右足の内側に置く癖があり右側へ身体を倒すことが出来ないでいた。

右足の外側と左足に体重が乗りやすい様に身体を調整することで、重心バランスが整い動作がスムーズになり痛みを発症しない身体へ変化したのだった。

日頃から動きに得手不得手を作らず、バランスよく動作が可能になる様に生活することが大切であることを学べた症例でした。

症例:15 靴下を履く動作で感じる腰痛

患者

70代・女性

来院

2017年12月

症状と来院理由

2年前から腰痛で整形外科に通院していた。

腰椎に狭窄があり、原因であるかは判らないが薬とリハビリで治療を行なっていた。

靴下を履く動作、体育座りが出来ないという主張を聞き入れてもらえずモヤモヤしながらリハビリを行なっていた。

そんな時にインターネットで腰痛治療について調べていたところ、当院のホームページを発見。

10例以上の腰痛に関しての症例を掲載したブログを読んでいるうちに、薬やリハビリ以外の治療方法もあるんだと知り電話。

ご予約に至った。

治療内容と経過

【初回】靴下を履く動作で痛みが出ることから背中と足底を触診。

この動作痛独特の筋緊張がみつかった。

この筋緊張を緩めるため足の内側にあるツボへ鍼を行なったところ、靴下を履く動作がスムーズに行え痛みを感じなくなった。

立ち上がった際に左のお尻に痛みを感じるという事で触診すると、股関節の後ろ側に筋緊張がみつかった。

この筋緊張を緩める手の甲にあるツボへ鍼治療を行った。

すると、立ち上がって左足に体重をかけてもお尻に痛みを感じなくなった。

背中が丸くなりがちという話があり、お腹を触診すると2箇所筋緊張があり、それぞれ手足に鍼を行い緩んだ事を確認し初回の治療は終わった。

次回、足首の治療を4日後に。

【2回目】4日後、痛みが変わったと前回に続いて腰痛の治療から。

靴下を履くという動作ではなく、前屈みの動作で痛みが出るようになっていた。

うつ伏せで触診を行うと、前屈みに関係する筋肉の緊張がみつかった。

この緊張を緩めるために太ももの裏側にあるツボへ鍼治療を行うと、前屈みの動作がスムーズに。

ただ、ベルトを巻くラインに少し気になる腰痛が残っているという事で関係する足底と膝、肩を調べると全てに反応があった。

これらを緩める肩にあるツボへ鍼治療を行うと前屈みで痛みを感じることは無くなっていた。

残るは足首の痛み。

背屈という身体へ足首を引き起こす動作が重く硬いことが触診で分かった。

足底と腰を触診で調べると足首の動作に関わる筋肉に緊張がみつかった。

それらの緊張を緩めるために、背中と足の甲にそれぞれ鍼治療を行なった。

足首の背屈がスムーズになり、治療室内を歩いて頂いても痛みを感じないことから今回の治療は以上で終了した。

同時に治療した症状

足底筋膜炎(軽度)、右足首の痛み

使用した主なツボ

【初回】地機、精霊、合谷、足三里

【2回目】殷門、巨峻、T12(0.5)、白腰

治療技術

脊柱編、四肢編、腹背編、五体躍動編

まとめ

靴下を履く動作が苦手という訴えから、背筋を丸めたり伸ばしたりする動作に着目。

靴下を履く動作とは背中をやや丸める事で行える動作。

問診でこの動作について聞いてみたところ、綺麗な姿勢になるためにと背筋を伸ばす動作を意識して行なっていたことが分かった。

実は背筋が極端に伸ばされると、太ももを引き上げる動作の障害になることがある。

今回の腰痛は良かれと思って毎日行なっていたことが原因となっていた。

また、足首に関しても、腰椎周囲の筋肉の緊張が原因になっていた。

姿勢を綺麗に保とうとする努力がかえって腰痛を悪化させていた症例でした。

症例:14 綱引き運動で立てなくなった腰痛

患者

30代・男性

来院

2017年10月

症状と来院理由

子供の運動会で父兄参加種目に出場。

綱を引く動作で立ち上がれなくなる程の腰痛を発症。

しばらく腰を摩って休んでいる内に立ち上がれるようには成った。

もも上げが出来ず、普通に靴下を履くことが出来ないため靴ベラで引き上げた。

コルセットを巻いていないと痛みで腰が立たず外出ができない。

直ぐに治したいと治療院を探していたら、奥様の友人が当院へ通っていた。

その友人からの紹介で来院に繋がった。

治療内容と経過

【初回】触診する限りでは腰よりも背中の張りが強く出ていた。

背筋を伸ばす事で痛みが出ていることから、背中の筋肉を緩める事に集中した。

背中の3箇所に硬い部分を見つけ、それらを緩めるために足にあるツボへそれぞれ鍼を行い緩んだことを確認。

また、上半身を倒し始める動作で痛みが出ることから、上半身を倒す動作の改善のため手にあるツボへ鍼を行い動作が改善し痛みが無くなったこと確認。

さらに、靴下を履く動作(もも上げ)の改善のため、腰と足の動きに関係する足の甲と背中にあるツボへ鍼を行い、座った姿勢からもも上げを行なって頂き改善したことを確認。

立ち上がって状態を確認して頂くと身体を後ろへ反らす動作(後屈)が不安とのこと。

この時点で6本の鍼を行なっていることから、刺激量を考慮して翌日続きの治療をさせて頂く事になり終了した。

【2回目】1日経っての状態を確認すると、前日残した後屈動作に加え右側へ身体を倒す(側屈)動作も不安とのこと。

腰と腰椎の状態を確認し、後屈と側屈に関係する箇所が硬く成っていることから膝周囲にあるツボへ鍼を行い動作を確認。

後屈と側屈の動作が可能になった。

腰の痛みがあった右側の足に体重をかけると腰の奥の方に痛みが感じられるとのこと。

手とスネ、ふくらはぎにあるツボへそれぞれ動作を確認しながら鍼を行なった。

片足で立っても腰の奥の方にあった痛みを感じなく成ったことを確認して、今回の治療は終了した。

同時に治療した症状

背中、殿部の張り

使用した主なツボ

【初回】陽輔、玖路、光明、後谿、中腰、T11(2.5)

【2回目】委中、玉陽、腰腿点②、豊隆、地機

まとめ

日頃の運動不足から背筋が弱っているところに綱を引くという、背筋に負荷がかかる運動を行なったために発症した腰痛でした。

交通事故などでもそうですが体の外から襲ってくる衝撃は、逃げ場を無くして背中や背骨に集まりやすいです。

その衝撃から身体の大事な部分を守るために筋肉が硬くなり、それが原因で動作不良を起こし痛みに繋がっていました。

動作不良の原因となっていた筋肉を緩めることで日常動作が直ぐに回復した症例でした。

症例:13 姿勢を正そうとした際に出る腰痛

患者

60代・女性

来院

2017年10月

症状と来院理由

座ったり、しゃがんだりした姿勢から立ち上がって姿勢を良くしようと腰をクッと入れた時に腰の奥の方で痛みが出る。

前屈みの動作のはじまりでも同様に痛みが出る。

ヒールを履いて外出する予定があり、それまでに何とか治したいと思っている。

薬に頼る事に抵抗があり、以前はり治療で腰痛を治してもらった事を思い出した。

 

「背筋を伸ばして痛む」と検索したところ、当院を発見されて来院に至った。

治療内容と経過

【初回】
来院時に靴を脱いでそれを取り上げようとしゃがんだ動作で痛みが発症し、腰に手を当てながら立ち上がられていました。

日頃から背中の張りを実感されているとの事で、腰痛に関係する背中の張りを確認。

胸椎の中間と下部の近くにそれぞれ硬結反応を発見。

それぞれ背中の曲げ始めと、腰をグッと入れる動作に関係する筋肉であった。

背中を曲げ始める動作を改善する為に背中の中間付近にある硬結へはり治療を行う。

確認すると背中の曲げ始めの痛みが無くなり、身体を起こして腰をグッと入れる動作での痛みが残った。

続いて、背中の下部付近んある硬結へはり治療を行う。

動作の確認を行なって頂くと、やや痛みが減ったとのこと。

股関節の動作制限を疑い試して頂くと、左側の股関節に外旋障害がある事がわかった。

そこで股関節外旋に関係するふくらはぎにあるツボへはり治療を行なって確認。

股関節外旋が楽に成り腰の痛みも和らいだが、左足へ体重を乗せると奥の方に痛みがあるとのこと。

重心を左へ移動し体重を乗せる動作に関係する手の甲にあるツボへはり治療を行い確認すると、奥の方の痛みは無くなったが臀部の痛みがあるとの訴えに変わった。

股関節の動作と臀部の筋肉に関係する足首にあるツボへはり治療を行うと、臀部の痛みは無くなり今度は太ももの外側面から全面に痛みが走るという訴えに変わった。

ここまでで5本のはり治療を行なっている為、これ以上の治療は効果がボヤけてしまうリスクが高いため、初回の治療はここまでとし次回のご予約を頂き終了した。

【2回目】
前屈みの動作での痛みは無くなったが、立ち上がって腰をグッと入れる動作で発症する痛みは変わらないとのこと。

前回最後に訴えられていた太もも外側から全面にかけての痛みも同じ動作で再現されたことから、太もも・股関節の動作に関係する背中と腰にあるツボへはり治療を行い確認。

太ももの痛みは無くなったが、腰をクイっと入れると臀部の奥にまだ痛みが出るとのこと。

背中を伸展する際に梨状筋が硬すぎて背中が伸ばせないことがわかり、梨状筋を緩めるために背中にあるツボへはり治療を行い確認。

先ほどよりはだいぶマシになったが、ベルトを巻くライン辺りに違和感が残るとのこと。

肩・腰・足底と動作で関連する箇所を確認し圧痛を訴えたため、膝にある関連するツボへはり治療を行い確認。

クイっとこしを入れる動作での痛みは無くなったが、尾骨に痛みが出るとの訴えに変わった。

今回もはり治療の効果を維持する事を優先して、ここまでとし次回のご予約を頂き終了した。

【3回目】
2回当院のはり治療を経験されて流れを覚えて頂けたこともあり、立ち上がり動作と前屈し始めで痛みが出るとはっきりと動作で訴えて下さいました。

立ち上がりの動作に関係する膝のツボにはり治療を行なって動作確認を行うと、痛みがグッと減ったとの事。

また初回と同様に前屈し始めの動作に関係する背中のツボへはり治療を行なって確認すると、痛みは全く無くなったとのことでした。

腰の痛みが無くなったことで肘の痛みを思い出されたそうで、肘の伸展動作に関係する肩甲骨にあるツボへはり治療を行うと直ぐに痛みは消えました。

また、肘と腰痛は関係性があり、調べてみると反応がしっかり出ていた。

肘にある腰痛に関係するツボにもはり治療を行い確認すると反応は無くなっていた。

以前、婦人科にかかっていたこともあるとの事で、婦人科系で腰痛に関係する箇所を調べてみても反応があったため足首へはり治療を行い確認を行なって頂くと、スッキリと腰痛が無くなりしゃがんだり、立ち上がったりする動作がスムーズに行えるようになりました。

同時に治療した症状

肩こり、肘頭痛、下腹部の張り

使用した主なツボ

【初回】T5(2.5)、T8(2.5)、築賓、腰腿点②、申脈

【2回目】L5(1.5)、T11(2.5)、T12(1.5)、峡川、六谿

【3回目】膝陽関、T5(2.5)、曲池、ふくら②、三陰交

まとめ

婦人科系の病から起こっている筋緊張が発端と思われる。

腰痛との関係性がわからないと見逃されて、今回の様に何重にも重なった症状を訴えることになってしまう。

初回は5本で治療を終える意味が理解できず、痛みで苦しかったと思います。

2回目以降から身体の変化に気づいて頂け、スムーズに3回で完治できました。

症例:12 背中を伸ばすと痛みます

 

こちらの症例はブログに掲載しています。 ⇒症例ブログはこちら

症例:11 足を伸ばしたら…

患者

60代女性

来院

2017年7月

症状と来院理由

ヨガ講師として新しい施設で健康指導を行う仕事を頂いた。
新しいプログラムを練習していた際に発症。
普段あまり行わない動きをしたためとの訴え。

当院には通院歴あり。
仕事が始まる前に治しておきたいと来院された。

治療内容と経過

【初回】
動作確認を行うと「左へ捻る」「前へ体を倒す」事が出来ない。
問診が終わり椅子から立ち上がる際にも痛みが再現するという状況。

ベットへうつ伏せで寝て頂くと腰が伸ばされ痛みがあるとの事。

素早く背中と腰、臀部を触診し発痛点と原因箇所を探ってみる。

ふくらはぎ、膝周囲とももに原因箇所が診てとれた。

それぞれに鍼を行いうつ伏せの状況がまだ辛いか聞いてみる。

患者様:「腰が伸びた気がします。少し楽です。」

立ち上がって頂き、動作確認を促す。

患者様:「先生、前に身体を倒すのと捻るの大丈夫!ただ、起き上がる時に少し痛くて膝に手をつかないと不安かな。」

お腹の緊張を診せて頂くために仰向けでベットに寝て頂く。

左の下腹部と右の肋骨の下の部分に筋緊張がある事が判明。

そのためまだ身体を自然に立てる事が出来ない状況でした。

原因点を探り、それぞれに鍼を行い緩んだことを確認し抜鍼。

患者様:「先生、背中伸ばせます。そう!こうやって横になって足を天井に向けて伸ばした時に腰が痛くなって動けなかったの!」

立ち上がって頂き動作を確認。

患者:「随分といいです!歩くのも平気!立ち上がって動くの大丈夫なんですけど、立ち上がるのが途中で痛いの。どうにか成りますか?」

私:「今日はたくさん鍼を行いました。鍼をこれ以上行って治療効果がボヤけてしまうこともあります。ここまでにして、様子をみましょう。動けるように成ったことで、自然に解消されることもあります。ただ、今少しの不安を残してお帰り頂く事に成るので、明後日もう一度診せて頂けませんか?」

患者様:「今のままでも生活に支障は無さそうなので、先生を信じて明後日また来ます。」

立ち上がりの一瞬の痛みを残して初日の治療は
終了した。

【2回目】
前回からの経過を確認すると…

患者様:「先生、お陰さまでもう随分といいんですよ!今度は別の問題が…」

私:「どうなさったのですか?」

患者様:「実は…。左足の裏(足底)が昨日ツリました。」

お身体を診せて頂くと確かにまだツッた痕迹が。

私:「前回、立ち上がる時に一瞬の痛みが走るって言ってましたよね?」

患者様:「はい!まだ少しの違和感があります。」

私:「顔を洗ったりする時や、髪の毛洗って流す時にも同じ痛みが走るのでは?」

患者様:「そう言われればそうです!よく分かりましたね!」

背中の原因となりうる箇所を触診。

患者様:「あっ︎先生、痛い!」

スネにあるツボに鍼を行い再度確認。

患者様:「先生、痛く無い!」

足の裏を確認すると先ほどまであったツッた痕跡が無くなり柔らかくなっていました。

足裏がツッた事が原因か、前回とは反対に身体を捻ることが出来なくなっていたので前回とは反対の原因点に鍼を行い、捻ることが出来ることを確認して今回の治療は終了しました。

 

同時に治療した症状

背中と下腹部の張り・左肩のコリ・足底の筋緊張

使用した主なツボ

【初回】殷門・委中・陰谷・飛陽・足三里・陽陵泉・陰陵泉

【2回目】玖路・飛陽

まとめ

日頃から庭仕事が好きで中腰や立膝の姿勢で作業を行なっているそうです。

私が顔を洗う姿勢について伺ったのは、この庭仕事の姿勢に通じる動作だったからです。

中腰や立膝の姿勢が長いと、身体の体重を支えるため足首が外反した状態で踏ん張ってしまいます。

その状態を長時間、ましてや今回の患者様のように日常の習慣にしてしまっていると、足裏からスネにかけての筋肉に不自然な緊張を生んでしまいます。

その緊張が足から腰に伝わり、今回は仰向けで寝た状態から足を天井へ向けて伸ばすという動作で緊張した腰の筋肉を無理に伸ばしてしまったことから発症していたのです。

症例:10 体を前へ倒すと出る腰痛

患者

40代男性

来院

2017年5月

症状と来院理由

仕事中に軽く腰の痛みを感じていた。週末にレジャーで1時間ドライブの後に、3時間近く山歩き。帰宅の運転中に痛みが増してきた。寝起きと、しゃがむ動作で最も痛みが再現しますと、奥様が当院に通われている事もありご相談頂きました。

治療内容と経過

先ずは腰の動きだけに着目し治療を行う旨をお伝えして動作確認に。

・前かがみは痛みで出来ないけれど、後ろへ反らす動作は出来る。
・横へ倒すのは左右どちらも出来る。
・捻るのは左は出来るけれど、右は痛くて出来ない。

カルテに書き出し情報共有を行ってから詳しく触診に。

患部を指し示して頂くと腰骨と骨盤の間、しかも右側に限定される痛み。

うつ伏せになって頂き背骨を確認。

私:「ここ!ここ!ここ!どうですか?」

患者様:「痛いです!右から触られると3つとも痛いです!」

患部の痛みと出来なくなっている動作の原因を確認し、ふくらはぎに鍼を行なった。

先ほど確認を行なったポイントを触診。

患者様:「あれぇ〜!?嘘でしょう?痛くない!」

鍼を抜いてから起き上がって頂き、動作の確認。

前かがみだけ残して問題は無くなっていた。

患者様:「先生、もう痛くないし動けるんですが、どうしても先ほどお伝えしたところが重だるいんです。どうにかなりませんか?」

前かがみが出来ないことと、重だるさが残ることから右側の腰を全体にかけて再触診し、再度原因を追求してみた。

2箇所、右の腰に気になる硬さがあり、そこの箇所を硬くしてしまう原因に鍼を行なった。

歩き疲れや、ヒールの高い履き物を履いた後に出やすい箇所だった。

鍼を行いアキレス腱の上部がしっかり緩んだことを確認して抜鍼。

私:「起き上がって前かがみになって頂けますか?」

ベットから立ち上がり恐る恐る前かがみに挑戦。

患者様:「いやぁ〜!本当なの、先生?こんなことある︎」

問題なく前かがみができる様になりました。

痛みもほぼなく、動作も改善できたので今回は以上で治療を終了した。

同時に治療した症状

ふくらはぎの突っ張り

使用した主なツボ

玉人・飛陽・後谿・承山・殷門

まとめ

日頃からソファーなどに深く座る癖があり、仙骨が後ろに倒れやすい動作環境になってしまっていたことが災いした。

長距離のドライブで固定されてしまった腰・お尻周りの筋肉が、その後の山歩きでアキレス腱の上部を硬くしてしまい、腰とアキレス腱に挟まれる形で正常な動きを失った仙腸関節に炎症を引き起こしてしまった。

当院へご相談の患者様の多くが問診時の座り姿勢が背中が丸くなり顎を突き出すケースが多い。

この姿勢は座っている時には楽かもしれないが、運動する際には今回の様な腰痛を引き起こす原因になってしまうので、日頃からの座り姿勢にも気を配って注意して頂きたい。

症例:9 顔を洗っていたら…

患者

80代の女性

来院

2016年12月

症状

・朝洗面所で顔を洗って身体を起こす際に痛みが発症
・かろうじて来院出来るくらいの歩行は可能
・痛みで背筋をピンと伸ばすことが出来ない
・立ち上がる際に腰が何かにハマった様な感覚になる
・痛みで身体を後ろへ反らせない
・時間が経つにつれて腰がくの字からつの字へ

治療内容と経過

座っていても背筋を伸ばすのが辛い様子。

痛みが発症した様子を詳しく伺う。

前日から腰に不安があった為、両肘を洗面台に固定し腰に負担がない様に顔を洗ったとのこと。

仙骨の捻れを疑い背骨を触診。

「あった!」正に仙骨が捻れる原因の部分に教科書通りの反応。座った状態から仙骨を触診すると左回旋していた。

座ったまま膝までズボンの裾を上げて頂きスネに1本刺鍼。

立ち上がって頂くと、「あれ︎噓みたい。先生本当に痛かったんですよ!」と。

まだ腰が曲がっていたのでもう一度座って頂き膝周辺に4本刺鍼。

立ち上がって頂くと、「噓でしょう︎背中が伸びてる!」

年末最後の鍼療日だったため用心していただける様、また相反する様ですが成る可く動ける範囲で動いて頂く様に家族にもお伝えして治療は終了した。

同時に治療した症状

背部痛、お腹の筋緊張

使用した主なツボ

光明、足三里、陽陵泉

まとめ

もともとお持ちの腰痛を年末だからと用心し過ぎたところから発症している。
両肘を洗面台で固定してしまい、上半身の動きの自由を奪ってしまっていた。
それと同時に右足を前に出して半身に構えて背中を前後に揺らしながら顔を洗ったために背骨の一部に負荷がかかり過ぎてしまった。
それに反して仙骨だけは動作の自由が許されていた。
そのため、捻れを生み、負荷がかかった背骨を起点に捻れた状態で固まったようだ。
捻れた状態で固定されているため、背中は伸ばせないし後ろへ反ることも出来ない。
骨格が一番安定する起き上がりの途中でハマった感覚も生まれる。
日頃から自然な身体の動きが死んでいるために起こる典型的な腰痛であった。

症例:7 痛くて仰向けで眠れません

患者

70代の男性

来院

2016年9月

症状

背中から腰にかけて痛みがあり来院。

夜眠る際に仰向けで横になると、背中なのか腰なのか判らないが痛くて眠れない。

朝起きる時には寝返りで仰向けになっている事が多い。

その状態から起き上がろうとすると同じ場所が痛くて、なかなか起き上がれない。

体勢を変え身体を捻るような感じで起きようとしても痛くてなかなか起き上がれない。

そうこうしている内に身体が温まってようやく起きあがれる。

治療内容と経過

腸腰筋が硬くなっている事が直ぐに判明した。

そこで痛いのを我慢して頂き仰向けで両足の甲と膝、脛に置鍼し柔らかくなるのを待つ。

その間に猫背の改善のため、手に4本置鍼。

私からはみるみるうちに背筋が伸びていくのが確認できた。

鍼先の重さが無くなったことを確認し抜鍼。

立ち上がって頂き腰の具合を聞いてみた。

「痛くない!」

会計の際、受付スタッフが「〇〇さん、身長伸びましたね!歩みが速くなってる!」と驚きの声が。

しばらく様子をみて頂き、また気になるようなら来院頂けるようにお伝えし治療は終了した。

同時に治療した症状

猫背・股関節の可動域・両足の重だるさ

使用した主なツボ

内谷・外谷・養老・後谿・光明・膝陽関・中腰・大腰

まとめ

問診時、見るからに猫背で胸椎から腰椎への移行部が異常に盛り上がっていた。

この盛り上がった部分が仰向けになった時に寝具に当たって痛くしていた。

触診などで調べてみると「腸腰筋」が上手く働いていない事が判った。

腸腰筋の特に「大腰筋」が短縮していて、起立の姿勢が出来なくなっていた。

腸腰筋は歩行時にも重要な筋群で、「足が重だるい」「つまづきやすい」なども引き起こす。

患者様に確認すると、なぜ分かったのかと言わんばかりに「ある!」と返事があった。

歩行時にシッカリと腿を上げて歩く癖をつけないと、年齢に関係なく起こりうる症例。

「日頃からよく歩いています」の『歩いてます』を今一度見直してみる必要がある事に気が付いて頂きたい。

症例:6 草引き腰痛

患者

50代の女性

来院

2016年8月

症状

テニススクールのレッスンが終わり、球拾いを行っている時にギクッと腰をいわせてしまう。

前日に別の治療院で鍼とマッサージを受けて折れた腰がくの字まで起こせるようになったが週明けに仕事があるためと来院。

前屈・後屈・回旋が痛みのため自由に行えない。

また、洗面所で顔を洗い流すための中腰姿勢が1番痛みを感じると訴える。

同様に食洗機から食器を取り出す姿勢も似ているらしく痛みを発症。

その時は肩関節を屈曲する動作もともなう。

動作の再現で表情が変わるほどの痛みが出た。

治療内容と経過

腰痛の治療で確認させて頂いている前屈・回旋については痛みは再現されるが出来ないとまでは至っていなかった。

そこから骨盤の歪みを疑い触診を行って洗顔時と食器を取り出す時に痛みが出るという情報を聞き出す。

先ずはうつ伏せで後屈動作と胸椎上部の湾曲の改善のため手と足に刺鍼。

仰向けになって頂き、骨盤の歪みの調整を行う。両手と右足に刺鍼。

10分程して抜鍼後、動作確認。

「あれ?腰が伸びてます?」

予想外の反応に私も驚いたが、動作確認で再現は無く治療は終了した。

同時に治療した症状

胸椎上部の湾曲・骨盤の歪み

使用した主なツボ

内谷・外谷・養老・後谿・六谿・陽輔・玖路・光明・豊隆・築賓・玉天

まとめ

タイトルを草引き腰痛としたのは、患者様が来院された時の仙骨の状態が前傾位で草引きを行っている際に起こる腰痛と同じ症状を訴えていたからである。

肩関節が屈曲、また中腰で再現される腰痛。

洗顔や食洗機から食器を取り出す姿勢は、まさにその姿勢。仙骨の前傾が強く、テニスボールの球拾いが草引きの動作に似ていたため「草引き腰痛」を引き起こしたと考えられる。

久しぶりの運動で疲労もたまっていた事も要因。

日頃行わないしゃがみ姿勢で長く作業する際には気をつけたい腰痛である。

症例:5 着座姿勢が原因の腰痛

患者

40代の男性

来院

2016年9月

症状

長時間仕事で椅子に座っていた姿勢から立ち上がる瞬間に痛みを感じて早目に来院。右足の外側指先にかけ痺れを感じる。動作確認時に前屈・後屈・回旋が怖くて出来ない。触診で骨盤が右上りの左回旋状態であることを確認。

治療内容と経過

猫背がいつもより酷かったのでうつ伏せで、頚椎と胸椎上部の調整を中心にいつもの腰椎と骨盤調整を加えて施術を行う。

ふくらはぎから刺鍼。

反り腰が健康な弾力を取り戻しながら膨らんでくる。

手先に刺鍼。胸椎の過後弯が優しい後弯に変化。

患者様:「先生、分かるわぁ。すげぇ!」と。

施術中に眼精疲労の話が出てきたので頚椎の調整のため足首に刺鍼。

ストレート気味の頚椎が前弯のリズムを取り戻し出す。

抜鍼後、仰向けで股関節と骨盤の調整を行う。

両手、右足に刺鍼。

上前腸骨棘の左右の高さが違っていたのが本人自覚出来る位綺麗に揃った。

「おぉ、すげぇ〜!先生、魔法使いか︎」

抜鍼後立ち上がって頂き…。

「先生、何も言わんでえぇ!分かる!背中がスゥ〜っと伸びとる!でいつもの動作確認やろぉ?ほれ!ほれ!これなら明日こんでもえぇやろ?」

前屈・後屈・回旋、お見事!ということで、着座でも出来る背中を伸ばすストレッチだけ指導させて頂き今回の治療は終了しました。

同時に治療した症状

猫背・骨盤の捻れ・眼精疲労・胃腸の調整

使用した主なツボ

水泉・大鐘・項強・足太陽・六谷・内谷・外谷・養老・後谿・六谿・光明・豊隆・玉陽・築賓・飛陽・玉人・玉天

まとめ

年に1度、酷い腰痛で来院頂く患者様。

もともと整形外科での診断で「ヘルニア」があることが判っているため本人は痺れの原因をそれだと思われている。

触診で腰椎の捻じれ・骨盤の歪みが判ったので今回の腰痛の原因を考えてみる。

物凄く腰痛に対して真面目にストレッチを取り組んでいる患者様の為、原因は直ぐに判った。

事務仕事で着座時間が最近長かった。

姿勢を気を付けていたにも関わらず、長時間肩と背中を丸くし過ぎて発症したのだった。

胸椎の過後弯が無くなったことで反り腰ではなくなり痺れも自然と無くなった。

何事にも真面目な性格から、仕事に集中し過ぎて背中が丸くなっていることには気が付かなかったとのこと。

仕事中に着座して行えるストレッチをお伝えしてので、こちらも真面目に行って頂けると思う。

症例:4 季節性腰痛

患者

40代の男性

来院

2016年6月

症状

季節性の腰痛。

湿度が上がり関節の動きが鈍くなり発症。

昨年初診で来院している。

毎年この時期に発症していて整形外科受診で「腰椎が変形して神経を圧迫している」と診断されたとの事。

右臀部から足先にかけ外側に痺れが出ている。

動作確認で後屈・回旋で痛みが再現される。

治療内容と経過

整動鍼を行う。

初回、主訴の後屈・回旋の治療のためフクラハギに2本置鍼を行う。

また昨年は気にならなかった猫背が気になり本人に伝え、右手に3本同じく置鍼を行った。

7月に家族旅行があるためそれまでに完治したいとの希望で連日通院。

2日目、後屈・回旋は回復したが、その事で初回気にならなかった前屈と以前から続いている痺れに治療が移行。

股関節の可動域に左右差があり調整。痺れが軽減した。

3日目、初日からの治療を継続。痺れを感じなくなる。

4日目、臀部と足の外側のツッパリを訴え臀部の筋緊張と股関節の調整を行い完治。

念のため旅行後に来院頂くも旅疲のみで今回の腰の治療は終了。

同時に治療した症状

骨盤の歪み、猫背

使用した主なツボ

玉天・玉人・飛陽・築賓・豊隆・後谿・内谷・外谷・養老

まとめ

今回は根本原因が骨盤と腰椎の歪みと胸椎上部の過後弯にあると、動作確認の段階で原因がハッキリしていた。

骨盤の歪みが股関節の可動域を制限し、神経を圧迫しているから痺れが出ていた。

また、股関節の可動域制限が膝、足首の動きを制限し足の外側の筋緊張を生んでいた。

骨盤の歪みが腰椎に伝わり、胸椎上部にまで至り猫背にも成っていた。

それに梅雨時期の湿度が手伝っていた。

動きと歪みを調整する事で流れが良くなり、関節に湿気が溜まらず痛みが改善出来たのである。

季節性の腰痛も原因がハッキリすると即効改善出来るのである。

症例:3 お子様抱っこ腰痛

患者

30代の女性

来院

2016年8月

症状

お子様を身体の片側だけで抱きかかえる姿勢が長いこと。

最近お引越し作業を行ったことから疲労の蓄積で腰痛を発症。

以前から同様の症状は繰り返している。

その度に鍼灸治療などを受けている。

お盆の帰省前になんとか改善したい。

治療内容と経過

整動鍼を行う。

前屈・後屈・回旋動作が緩慢で痛みの原因となっている。

腰の可動域を正常に戻すため、フクラハギに刺鍼して回復に努めた。

同時に治療した症状

首こり・猫背

使用した主なツボ

大鐘・項強・僕蔘・内谷・外谷・後谿・光明・豊隆・玉天・玉人・飛陽

まとめ

座り方も腰が深く腰椎を後弯させる姿勢が多い。

お子様を抱っこしている姿を見る機会があった。

左の骨盤に子供を乗せている感じの抱っこの仕方。

両方の姿勢からも腰椎後弯が慢性の腰痛を引き起こしていることがわかる。

硬めの椅子に浅く座って頂くこと。

また、その姿勢が辛い時には、クッションやバスタオルを畳んだものを肩甲骨に押し当てる様にして背もたれに寄りかかって頂く様に姿勢を指導。

日常の家事・育児で忙しいお母さんによく発症する腰痛であった。

症例:2 ぷちぎっくり腰

患者

30代の女性

来院

2016年5月

症状

ぎっくり腰。

塾講師の仕事に就いている。

授業の資料を作成中に席から立ち上がった瞬間に「グキッ」と腰が言ったとの訴え。

日頃の作業姿勢について問診したところ、右足を椅子の上に膝立てた状態で座る事が多いとのこと。

この日も裏切らず、同じ姿勢で4時間作業を続けていた。前屈・後屈・右回旋の動作が出来ない。

治療内容と経過

整動鍼を行う。

腰というよりは骨盤周囲の筋緊張を緩めて正常な動作を取り戻すことで完治を目指す。

うつ伏せになって頂き、フクラハギに4本刺鍼し筋緊張が緩むのを少しだけ待って抜鍼。

股関節の調整が半分しか終わっていないので後屈動作だけ確認。

「うん?出来る︎出来てる︎」再度仰向けで横になって頂き、今度は前脛骨筋と手に合計5本刺鍼。

また筋緊張が緩むのを確認して抜鍼。

動作確認を行うが、「心理的に前屈は恐い」とのことで回旋出来ることを確認して終了。

この後2回通院して頂き完治。

同時に治療した症状

骨盤の歪み、猫背、股関節のモビリゼーション

使用した主なツボ

玉天・玉人・飛陽・築賓・豊隆・後谿・内谷・外谷・養老

まとめ

日常的に椅子に座ると片膝を立ててしまうのが癖になっているため、右股関節周囲の筋肉が硬くなっていた。

言葉遊びの様だが「同じ姿勢で居たい」って身体が楽を覚えてしまうと、いざ動く時には使われていない筋肉が「痛い」ってことになってしまいます。この患者様はその典型的な例。

腰は座って居たいし片膝も椅子の上で立って居たい。

そんな時に急に立ち上がるものだから準備不足で痛めたのである。

座り癖から左方向への回旋が入り右臀部へ重心が移動。

その姿勢からパソコンを集中して操作するため背中も丸くなり猫背に。

「辛くないですか?」と聞いてみたのだが「これが一番落ち着くので」とのこと。

「曲者(くせもの)」とかあまり良いイメージの言葉が思い浮かばないので「癖は正しましょう!」と座り姿勢や軽運動の指導を行い続けていただける様にお願いしました。

痛いから動けないのではなく、動けないから痛いんです。

その原因は日頃の癖にありました。

症例:1  フラットバック(腰椎後弯)

患者

60代の男性

来院

2016年6月

症状

理学療法士が営業している有名な整体に通っていたが腰痛が改善しないため来院。

腰の右側に痛みがあり前かかがみになれない。

加えて腰に手を当て小刻みにしか歩行が出来ない。

研究職のため、日中のほとんどを椅子に座った姿勢で過ごしている。

そのため、両肩が身体の中心へ強く巻き込まれ背中を伸ばせない。

また、骨盤全体で椅子に座る癖があり、骨盤が後ろへ倒れている「フラットバック(腰椎過後弯)」もある。

しびれ・麻痺などの神経症状は出ていない。

酷いと外出も椅子に座る事も出来ない。

治療内容と経過

整動鍼で治療を行う。

背中を丸めた姿勢で椅子に座っているため、胸椎が過度に後弯している。

そこで胸椎と仙骨、特に骨盤の調整を鍼で行う治療を計画。

施術後座り方と自宅で出来るストレッチを指導。

初回は歩行と身体を捻る(回旋)動作が回復し、自宅まで20分スタスタと歩いて帰る。

歩いて2回目来院。

経過を問診すると前屈痛と腰の右側の痛みは残っているとのこと。

下腹が突き出ていること、背筋の右側が張っていることから座り方の改善を行って頂けていないことがわかった。

そこで、静止画と歩行動画を撮影、姿勢と筋肉の使い方の重要性を丁寧に説明。

前回よりも置鍼の時間を長くし、筋肉が緩むのを確認して施術を終える。

3回目も歩いて来院。中腰になれないとの訴え。触診するまでもなく、今回も下腹の突き出しが…。

施術後スタスタと歩いて帰宅されるが後日予約キャンセルの電話があった。

有名な整体師に2日で治してもらえるとのことで、その後来院されていない。

同時に治療した症状

胸椎・仙骨の歪み

使用した主なツボ

後谿・豊隆・玉人・玉天 以上

まとめ

今回の腰痛は長時間、同じ姿勢で作業を続けた結果腸腰筋が短縮、簡単には硬くなってしまったことから発症している。

楽な姿勢が丸背なため、客観的に静止画・動画を見ても改善のために変えるという意識が働かなかった。

動作という点からみると、腰に手を当てながら小刻み歩行で来院されていた方が、痛みはあるにしてもスタスタと20分も歩いて帰宅したり、身体を捻る事が出来たりと改善の兆しがハッキリ見えていたので治療計画途中で中止になったのが残念です。

私自身がちゃんと治療のゴールを患者様と共有出来ていなかったと反省しています。

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