五十肩⑵:痛みでGパンが…

■患者■
50代男性

■来院■
2017年5月

■症状と来院理由■
Gパンを左手で背中の方から引き上げようとした時に肩に痛みが走った。妻から地域情報誌を渡され、ちょうど当院が五十肩治療体験を行なっている事を知り直接来院頂き治療に繋がった。
もともと身体が硬く、背中でクロスする様に左右の手指をかける動作が出来なかった。来院時には左手を背中へ回し、腰から方へ向け押し上げる動作が痛くて出来ない状況だった。

■治療内容と経過■
肩の動作をいくつかに分解して確認を取ってみた。

①気おつけの姿勢から前方向へ腕を上げる動作 ➡︎ やや耳から離れた位置だが上がる

②同じ姿勢から真横方向から腕を上げる動作 ➡︎ 痛みで最後まで腕が上がらない

③水平の位置まで真横に腕を上げてもらい、肘を直角に折り曲げる ➡︎ 異常なし

④その姿勢から前方向へ拳を下ろしてもらう ➡︎ 正常動作に近いが肩甲骨押し上げられる形になり身体が左へ回旋、やや猫背の姿勢になる

⑤同じ姿勢から後方向へ拳を下ろしてもらう ➡︎ 肩の全面に痛みが出て直角の位置から動かせない

以上のテストを行い②④⑤の動作改善を行うことを伝えて更に背骨の触診を行う。

患者様が、触診で頚椎と胸椎の一部に圧痛を訴えた事から頚椎の肩関節に関係する部分の調整から行う事に。

左肩が痛い事もあり、頚椎も左側に圧痛があった。

頚椎の圧痛を引き起こす原因になる足のツボに鍼を行う。

患者様:「首の緊張が緩んだ気がします」

私:「ここに圧痛がありましたよね?」

患者様:「不思議です!足に鍼をして頂いたのに痛み無くなりました!」

私:「肩を軽く動かしてみましょう。」

患者様:「痛みが少なくなった気がします。でもまだ動きが…」

胸椎の圧痛箇所を触診して変わってないことを確認。

私:「次はここです!ここの圧痛を出している箇所が原因で今の動きを制限しています。」

圧痛を訴えている胸椎の付近にあるツボに鍼を行う。

私:「鍼が刺さったままですが安全ですので、肩を動かして下さい。」

患者様:「あれっ⁉︎不思議!痛みが無い!」

鍼を抜いてから、背中の方からパンツを引き上げる動作を行なって頂く。

患者様:「あぁ、引けます。これならずり下がったズボンを引き上げられます。」

①の動作の改善の為に2本鍼を行なってみたが、この動作は頑固そうで今回の体験では改善まで至らなかった。
■同時に治療した症状■
首の筋緊張

■使用した主なツボ■
足太陽、T3⑴、玖路、腰腿点②

■考察■
もともとの身体の硬さと、デスクワーク中心の仕事、通勤やプライベートでワンショルダーのバックを片側ばかりに下げていることから今回の五十肩は起こっていると思われます。ご本人も自覚があり、今後気をつけたいとおっしゃっていました。同じ姿勢を長時間とってしまい、「不活」の筋肉を放置してしまうと緊張のバランスが極端に崩れて様々な症状を引き起こしてしまいます。身体は呼吸している限り絶対「制止」することはありません。楽だと思って身体をリクライニングやベットに預ける姿勢を続けてしまうことで「制止」してしまう筋肉があります。そうすることで体内の筋緊張のバランスが崩れ、「そのままで居たい」が「痛い」に変わってしまうのです。