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腱鞘炎(4):押し過ぎですか?

■患者■
30代男性

■来院■
2017年3月

■症状と来院理由■
患者様はリラクゼーションマッサージの仕事を10年行なっているとのこと。長年親指で指圧を行なっていたため、見た目親指が捻り曲がって変形した様に見える。炎症もあり、握り拳を作る事が痛みで苦手になっていた。
トリガーポイント治療の勉強会に参加していた先輩から『活法の鍼治療』の話を聞き、インターネットで検索したところ当院に行き着き即予約し来院に至った。

■治療内容と経過■
指先から各関節の動きを確認させて頂き、肩甲骨に痛みの原因を発見し鍼をさせて頂く。

私:「親指を動かして頂けますか?」

患者様:「えっ⁉︎痛みが減った!」

私:「指圧の動作も確認しましょう。」

ベットに親指を当て、少しずつ体重をかけて頂く。

患者様:「あっ、痛いです!この動作痛いです!」

親指の特性を説明させて頂き、指圧の際に再現される痛みの原因点である掌に鍼を
行う。

患者様:「マジですか⁉︎痛みが無くなりました!」

次に、ぱっと見からも変形している様に見える親指の動作を確認。

通常、対立動作で小指の付け根に指先が届くはずの親指が届かない。

首・肩・背中の触診を行い背中に原因がある事が判り鍼を動作を確認しながら行う。

私:「はい、鍼を刺しました。親指を動かして見て下さい。」

患者様:「先生、少し痛いです。が、動きます!」

私:「では、10回ほどグー、パーと指を動かしましょう!お願いします!」

グー、パー、グー、パー…、グー、パー。

患者様:「あぁ、動く!動きますよ、先生!」

私:「だいぶスムーズに握れる様に成りましたね。鍼を抜きます。抜いてから動作を確認しましょう。」

鍼を抜いて、背中の反応が柔らかく成っていることを確認。

私:「もう一度、何回でも構いません。動作を確認して見て下さい!」

グー、パー。

患者様:「全然いい!いいですよ!」

私:「どこか気になるところありますか?」

患者様:「まだ少し手首の奥に痛みがある様な気がします。」

私:「炎症が起きていましたから、治療後多少はあります。ですが、今確認した様に動作がスムーズに成りました。怖がらずに動かせる範囲で使って下さい。そうする事で残った違和感も動きと一緒に流れていきます。」

患者様:「わかりました!ここまで痛みが取れたので信じて使ってみま!」

自宅で行える養生をお伝えして今回の治療は終了した。

■同時に治療した症状■
親指の対立動作

■使用した主なツボ■
ふくら⑴・魚際・懸鐘・陽輔・C7⑴・T1⑴・T5⑴

■考察■
マッサージのお仕事を行なっている方によくあるケースの腱鞘炎でした。指圧は施術師の関節が直線上に並ぶ事で優しくジンワリお客様のコリに届きます。どこまで関節が直線上に並ぶかと言うと、指先から手首、肘、肩、鎖骨、肩甲骨なんです。今回のケースは鎖骨と肩甲骨に負荷が蓄積され、動作バランスを乱していました。『スパイラルショルダーローテーション』という、野球のピッチャーが行なっているワークで日常の養生が可能です。このワークに関しては赤ちゃんを育児されているママの腱鞘炎の予防にもお勧めです。もし分からなければお問合せ下さい。ご一緒にワークしましょう!