ひざ下のしびれ・痛み:次の通院日までに…

■患者■
40代の男性

■来院■
2017年1月

■症状と来院理由■
プリント配布などの仕事で中腰になる機会が多く、終業後にひざ下のしびれと筋肉の引きつりを感じる。翌日悪化したため整形外科受診。鎮痛剤と湿布を出され様子をみるも改善せず、1番近くの大きな病院を紹介してもらい受診。レントゲン撮影の結果「ヘルニア」と診断される。1週間の経過観察後、改善がみられない場合「ブロック注射」と言われた。不安な気持ちになりネット検索していたところ、当院の治療症例を発見し駄目元で体験受診に申込んでみた。

■治療内容と経過■
【初回】動作確認を行い、立った姿勢から「後ろへ反る」・「身体を右横へ倒す」が行えない事がわかった。臀部の「中臀筋」「梨状筋」触診で1番痛みを訴える事がわかった。腿の裏側へ鍼を行い動作確認。怖さはあるが少し身体を後ろに反らせる様になる。股関節の内旋外旋をテストし、ひざ下から足首にかけて鍼を行う。臀部の痛みが小さくなったとのこと。しびれの原因と診断された腰椎の傍へ鍼を行う。しびれが弱くなったとのこと。動作確認を行い「身体を右側へ倒し、後ろへ反らす動作」で痛みが残っている事を情報共有し初回は終了。(刺激量を加減しないと元の痛み・しびれに戻るためと判断)

【2回目】右ひざ下のしびれ・筋肉の引きつりは変わらない。だが、臀部の痛みはほぼ無くなっている。動作確認と問診から、昔受傷した足首の捻挫も関係している事がわかった。前回の治療内容の1部に加え、背中への鍼を行い背中の筋緊張緩和と膝の軸を調整。背筋が伸ばせる様になり歩行がスムーズになる。また刺激量を考慮し2回目の治療を終える。

【3回目】自宅前の坂道を登る事が出来る様になったが、右ひざ下のしびれ・筋肉の引きつりがまだ残っている。前回同様に膝の軸と背中の調整を鍼で行い背筋が伸ばせる様に改善。痛みの大きさが限定されたので該当箇所へ鍼を行い確認。「しびれが無い!」だが、ひざ下の引きつりが残り、さらには仰向けから上半身を起こす動作で腰に痛みを訴える様になる。古傷の足の捻挫が強く影響していると考え背中へ鍼を行う。「痛く無いです!」痛みとしびれが無くなった事を確認し治療は終了した。

■同時に治療した症状■
腰臀部痛・股関節の可動域・膝の軸・背中ひざ下の引きつり

■使用した主なツボ■
①殷門・豊隆・地機・L3(1)②豊隆・地機・T9(1)・L4(1)・L5(1)③T9(1)・曲池・L3(1)・L4(1)・光明・T10(1.5)

■考察■
今回は、古傷である足首の捻挫と中腰での長時間作業が引き起こした症状。「ヘルニア」とは「突出している」という現象の事を指し、必ずしもしびれや痛みの原因とは限らない。内反しやすい足首で中腰姿勢を支え、重たいプリントを持ち運ばなければならなかったため、背中の筋肉の一部が仙骨を捻り、膝の軸を狂わせ、臀部の環境を悪化。そこから神経圧迫と足の動作制限が発生していた。「整動鍼」の大原則である【全体観察】によってそれらの原因が突き止められ症状が改善された。患者様が不安視していた「ブロック注射」を行わずに症状が改善された事が患者様にとっては何よりの癒しになったことでしょう。