便秘症
目次
1.どんな人に多い?
便秘は若年層から高齢層までの、どの年齢層でもみられる便の悩みです。
男性よりも女性の方が多いことも、便秘の特徴のひとつであるようです。
女性は10代の思春期から便秘になる人が多く、20~50代と便秘人口は横ばいですが、60代以降から急に増加する傾向にあります。
男性は若い時には便秘で悩む人は目立ちません。しかし、60 代以降は女性とほぼ同じくらい便秘になる人が増加します。
どの年齢層にも見られるのですが、60代以降の年齢層に男女関係なく増加傾向にあるのが便秘なのです。
2.腸の働き
食べた物が、便として出てくるまでの消化器官は約9mあります。
その中でも腸は約8m近くあります。
小腸で栄養素が消化吸収され、大腸で消化されなかった食物から水分を吸収して、便がつくられます。
3.便秘ってどんな症状なの?
便秘の症状には次のような傾向があります。
- 「何日も出ない」
- 「下剤を飲まないと出ない」
- 「便が硬い」
- 「コロコロ便」
- 「いきんでも出しぶる」
- 「残便感」
- 「指でかき出さないと排出できない」
個人差はありますが、3日に1回から1日3回の排便がある方は、便秘ではないとみてもいいでしょう。
その反対に、1週間の便の回数が2回未満の人は、便秘である可能性が高いと言えます。
また、「便が硬い」「コロコロ便」「いきんでも出にくい」「残便感」「指でかき出さないと排出できない」などの症状のうち、2つ以上の症状が頻繁にある人も、便秘の疑いがあります。
4.考えられる原因は?
日常生活の習慣、腸の働きの異常、他の病気からの影響、薬の副作用など様々なことが原因になりえます。
- 食物繊維の摂取量が不足しがちな、偏食やダイエットによっても便秘になりやすいです。
- 日常的に体を動かす機会が少ないと腸の蠕動運動が不活発になり、そのことが原因で便秘になったりもします。
- 自律神経の不調が原因で腸の蠕動運動が低下する「過敏性腸症候群(IBS)」も、便秘症状を伴う場合があります。(※腹痛を伴う特徴的な便秘は、IBSの疑いが強いため専門院の受診をおすすめいたします。)
- 骨盤底にある直腸やその周辺の異常によって便が出にくくなる人もいます。
- 大腸がんが便秘の原因になることもあります。
- ホルモンの病気や神経の病気も便秘の原因となります。
- 中には飲んでいる薬の副作用で便秘になる場合もあります。
※病気や薬がきっかけで便秘になった場合は、かかりつけの医師へご相談ください。(3~7のケースなど)
5.あなたのタイプは?
ご自身と近い症状のタイプを探してみてください。(あくまで参考までとなり、セルフチェックとなります)
6.便秘の種類
前述でもある通り、一言で「便秘」といっても様々な種類があり、対処法もそれぞれ異なります。
ご自身に当てはまるタイプをご覧ください。
【タイプ1】弛緩性便秘・通過時間遅延型便秘
■腸の運動機能が低下
腸の蠕動(ぜんどう)が弱いため腸の通過に時間がかかる一番多いタイプの便秘です。
症状は「何日も便が出ない」という排便の回数が少ないことが特徴です。
また、このタイプの便秘では、お腹が張る、食欲の低下、便意をあまり感じないなどの症状も起こります。
このタイプは大腸の緊張低下や、運動不足などによって起こります。
【このタイプの方へのおすすめ】
・筋力の衰えが原因のため、ジョギングやウォーキングなどで少しずつ筋力を鍛えましょう。
・腸の運動が弱くなっているタイプなので、根菜や緑黄色野菜などの不溶性の食物繊維を積極的に摂ることで、腸を刺激することを意識することをおすすめします。
【タイプ2】直腸性便秘・便排泄障害型便秘
■直腸に便が停滞
骨盤底の知覚の問題で便が出にくくなるタイプの便秘です。
症状は「いきんでも出にくい」「残便感がある」など便が出にくいのが特徴。
また便意を我慢することが多いと、直腸の神経が鈍くなります。
直腸性便秘は、便が直腸まで送りだされているのに、便意が生じなくて起こる便秘です。
直腸内に大量に便がたまって水分が吸収されるので、硬くなった便によって蓋をされた状態になってしまいます。
【このタイプの方へのおすすめ】
・水溶性食物繊維と水分を積極的に摂って、やわらかく量のある便の状態を作ることを目指しましょう。
・刺激性の下剤は、お腹が痛くなる原因のため、極力控えることをおすすめします。
・朝食をとり、朝はトイレに行くといった規則正しい生活習慣をつくることが大切です。
【タイプ3】痙攣性便秘・通過時間正常型便秘
■大腸の過緊張
腸と神経のバランスがくずれて腸の蠕動運動が不安定になるタイプの便秘。
過敏性腸症候群の便秘型がこのタイプに相当し、比較的、若年層に多く、腹痛がともなう場合や腹部膨満感を伴うことが特徴です。
ストレスにより自律神経が乱れて、大腸が過敏になり起こる場合が多くあります。
【このタイプの方へのおすすめ】
・痙攣性便秘の方は、腸内環境を整えてくれる働きがある水溶性食物繊維を含む海草やこんにゃくなどを意識的に摂ると効果的です。
・逆に不溶性の食物繊維(根菜、緑黄色野菜、きのこ、豆類など)は大腸への刺激が強くなるため、場合によっては症状が悪化する恐れもあるので摂取は控えましょう。
7.どんな場合に病院?
- 便秘の症状が続いて毎日の生活に支障を来す場合
- 便に血液が付いたり混ざっていたりした場合
- 腹痛やお腹の張りを繰り返す場合
以上の場合は必ず医師に相談してください。
また、便秘の症状があって「体重が急に減ったり、毎日気分がすぐれない場合」も受診が必要となるケースです。
詳しくはこちら⇒⇒便秘(病院編)
8.鍼施術が便秘に有効な理由
病院での検査で異常が見つからず「原因不明」 となると、下剤や漢方を飲み続けなければなりません。
しかし、病院の検査では、『腹部の筋緊張』 が原因とされる便秘は見逃されています。
なぜなら、便秘の原因である『腹部の筋緊張』をピンポイントで緩める ことが苦手だからです。
その点で、「鍼施術」は、一瞬でピンポイントに『筋緊張』を緩める ことがとても得意。
ですから、見逃しがちな原因である『腹部の筋緊張』を緩めることが可能なんです。
『腹部の緊張』をピンポイントに緩めることで、腸への血流を改善し排便に必要な副交感神経を整えます。
そして、腸の蠕動運動を正常化し便秘の症状を改善へ導くのです。
だから、『腹部の筋緊張』を原因とした便秘や慢性便秘には「鍼施術」 がとても有効なのです。
お腹に出来やすい筋緊張のポイント
モニター症例
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