海外在住 鍼灸学生の『研修報告』

オランダ在住 鍼灸学生研修レポート

2023年7月、オランダから一時帰国された鍼灸師を目指している、鍼灸学生の研修をお引き受けしました。

学生さんはオランダ在住歴、26年。

本業はオランダで声楽やパイプオルガンなどの音楽活動をされており、ご活躍されているとのことです。

異国でなぜ鍼施術の勉強を始めたの?

本業の音楽活動は順調だったものの、2020年コロナのロックダウンにより、大きく人生の転換期を迎えられ、その時に鍼灸と推拿マッサージの勉強を始められたそうです。

やはりオランダの同業者の方もこのロックダウンに相当苦しんだ方も多かったそうで、本業を辞め別の道に進まれたかたも何人もおられたそうです。

当院での研修について

きっかけはさておき、3年という月日をかけ身体についての勉強を続けられ、今回はオランダの鍼灸学校の講義の一環で、当院に研修を受けにいらっしゃいました。

現在オランダでは定時制の専門学校に通われており、先日オランダで鍼を打ってもよいという資格試験には見事合格されました。

もういつでもオランダでは開業できるそうです。

そしてご自身のお住まいオランダでもすでに数カ所で研修を受けられており、一時帰国のタイミングで日本の鍼灸院も見学したいということで、当院へのアプローチをされたそうです。

一言で書いてしまうと簡単ですが、海外で鍼の資格を取得するのは言葉の壁があり日本で学ぶよりも複雑になってしまうことが多く、その点が非常にご苦労されたとのこです。

特に日常使いのオランダ語で鍼について勉強するのは不自然な点もあり、代わりに英語の本を使用したりと、日常会話とは語彙が異なり理解するのに余計に時間がかかり大変だったそうです。

そして実は鍼灸の世界は様々な協会が存在し、技法も考え方も様々です。

そのため、今回の研修中ツボの取り方、施術の仕方、鍼の種類についても様々なギャップを目の当たりにしながら、研修を受けていただきました。

また、当院としてもオランダの鍼灸事情を知れる良い機会となりました。

オランダでは実は比較的鍼灸施術はポピュラーだそうです。

今回のお話しを聞く限り、中国よりの鍼灸の考え方が強いように感じました。

(日本でもそういった考えの鍼灸院様は多くあります)

また一般の方には馴染みはあまりありませんが、実はツボにはひとつづつ名前があるのですが、WHOの定めるツボの番号を使用して、勉強されていたりと、様々な違いがありました。

研修を終えて

いろいろ勝手はことなりましたが、それでも鍼灸師の卵であるため、鍼の道具の違いや、鍼の打ち方、また身体へのアプローチ方法など、いろいろ気になる点も多く、短時間ではありますが院長とひたすら勉強に熱が入っていました。

当院でも音楽に携わる患者様は非常に多くいらっしゃいます。

バイオリン奏者や歌い手の方、ピアノ奏者、などなど。

特に音楽専門の方でなくても、アナウンサーなどをはじめ”喉のケア”でご来院いただく方は多くいらっしゃいます。

今回の研修生はご自身が音楽家ということもあり、音楽家の方の身体のケアに特化した、鍼灸師を将来目指されているとのことです。

日本にはすでに音楽家専門の鍼灸師さんが実は何名もいらっしゃいます。

しかしオランダにはまだいらっしゃらないとのことで、是非とも実現していただけたらと、陰ながら応援したいと思います。

今回の研修をお引き受けしたことで、微力ながら少しでもオランダの鍼灸界に貢献できていましたら幸いです。

最後に、学校への研修生に対しての評価シートを記入させていただき、今回の研修を修了いたしました。

今回この研修を実施するにあたり、一部の患者様に施術中に実際の施術風景を見学をさせていただきました。

温かくご協力いただき、ありがとうございました。

はりきゅうルーム恵眞道