これ以上は無理って言われた首こり・肩こり

患者
60代・女性
来院
2017年11月
症状と来院理由
小さい頃から肩こりが酷く、頭痛に発展することもある。
日頃は湿布や鎮痛剤でなんとかしている。
地元の恵那では近くに治療院が無いため、友人に会うために名古屋へ来る度に友人お勧めの整体院へ通っている。
今回、その整体院で「ちょっと僕の技術ではこれ以上無理です」と言われ困っていた。
「近くに鍼灸院があるので行ってみてはどうですか」と、その整体師から紹介され、たまたま連絡入れた時間に空きがあったので来院に繋がった。
治療内容と経過
首、肩と触診を行なっていくと最終的に指先にまで筋緊張が繋がっていました。
実は未だ現役で、裁縫の細かい手仕事を行なっているとのことでした。
手首の硬さが目立っていたことから、肩・肘・手首と関節に連動する筋緊張を緩める目的で肩先のツボへ鍼を行いました。
整体師さんがお手上げの酷い肩こりのため、10分ほど置鍼させて頂きました。
その間、地元のお話などを伺っていると、次第に表情が緩んできたのでそれを合図に抜鍼。
首を回して頂いたり肩を回して頂くことで首肩が緩んだことを確認。
腕が上がらないのもどうにかなりませんかというオーダーがあり触診。
肩甲骨の内側の一部に硬いスジが見つかり、背中の下の方を調べると身体の捻れを示すコリが見つかった。
そのコリを緩めるため、肩甲骨の内側にあるツボへ鍼を行い腕を上げて頂くとスッと上がった。
同時に首こり・肩こりも感じなくなり、視界も良好になったとのことで治療を終了した。
同時に治療した症状
五十肩(?)、眼精疲労
使用した主なツボ
巨骨、肩稜
治療技術
連動思考、五体躍動
考察
裁縫という手先を頻繁に使う細かい作業を毎日行なっていることを原因とした首、肩こりでした。
実は、ご本人があまり気にされていなかった手首の強張りが1番酷かったです。
整体ではそこを緩めずに首・肩ばかり緩めていたため、根本的な解決には至らなかったのだと思われます。
また、作業の姿勢が身体を左側へ捻って座っていることが多いとのことで、その捻じれが原因で肩甲骨の動きを悪くし腕を上げる動作に支障をきたしていました。
全体観測を大事にしている整動鍼ならではの治療症例でした。
その他症例・解説はこちらから ⇒首こり・肩こりについて