首こり(7):緊張状態を続けた末の首こり
患者
50代・女性
来院
2018年6月
症状と来院理由
首のこりが酷く、頭痛まで引き起こしている。
ガラケーからスマートフォンに機種を変え、慣れるために集中して操作を行なっていた。
肩に力が入っていたのは気付いていた。
そして食事の準備の際に、やたらグルグルと首を回すようになっていた。
次第に首のこりが酷くなってきて、本日ズキズキと頭痛まで発症した。
そのため肩こりでいつも世話になっている当院へ連絡、治療へと繋がった。
治療内容と経過
同じ姿勢を取り続けたためか首元と、本人が気付いていなかったお尻の筋肉が硬くなっていた。
どちらも身体を起こす(起立の姿勢を保つ)動作に関わる筋肉だった。
それらの筋緊張を緩めるため背中にあるツボへ2箇所、鍼を行なった。
お尻の筋肉から緩み出し、首元の緊張もなくなりスムーズに首肩が動くようになった。
次第に頭痛も和らいで来たが、首こりとは反対側の骨盤の内側に痛みを訴えるようになった。
調べてみると、身体を捻る動作に関わる筋肉に緊張が見つかった。
その筋緊張を緩めるため、肩甲骨周辺にあるツボへ鍼を行なった。
鍼を抜くと、身体の捻りがスムーズに行えるようになり、骨盤の内側にあった痛みも無くなっていた。
首を回したくなるようなこりと骨盤の内側にあった痛みが、問題の動作で感じられなくなったため今回の治療は終了した。
同時に治療した症状
頭痛、仙腸関節痛
使用した主なツボ
T1(1.5)、T5(1.5)、肩稜
治療技術
腹背編、五体躍動編
まとめ
肩甲骨周囲の背中を緩めることで解決した症例でした。
初めてスマホに慣れるために、小さなスマホに合わせてご自身が小さく固まった姿勢を長時間とっていたために発症した「首こり」でした。
何事においてもやり過ぎは身体によくないです。
適度に休憩をはさみ、身体を伸ばしたり歩いたりしてリラックスすることも大丈夫です。
緊張状態を長時間続けないように注意したいですね。
その他症例・解説はこちらから ⇒首こり・肩こりについて