患者
40代・男性
来院
2018年1月
症状と来院理由
半年前に寝違えてから、ずっと首の痛みがある。
痛みとコリで頷きたくないし、左側へ顔を向けたくない。
また、首の痛みとこりが原因で背筋を伸ばすことが出来ない。
仕事が忙しく病院にも通えなかった。
市販の湿布を貼って今日まで誤魔化していた。
正月休暇が開け明日から始まる仕事の前に楽になりたい。
インターネットで検索していたところ当院のホームページに行き着き、症例ブログを読んで電話。
予約枠が1件空いていたのでその場で予約して頂き来院に繋がった。
治療内容と経過
痛みで首を動かす事が殆ど出来ず動作確認は諦め触診を行うことに。
触診で左側の首と背中の境目周囲に酷い筋緊張を発見。
この緊張を緩めるために関連する肘にあるツボへ刺鍼し緩んだことを確認して抜鍼。
首を動かして頂くと、やや後ろへ倒す動作が出来るようになった。
続いて根元から柔らかくなった首を触診すると右側に2ヶ所硬い部分を発見。
それぞれに関係する背中のツボへ刺鍼し首がさらに緩んだことを確認して抜鍼。
首を動かして頂くと前後への動きが出来るようになっていた。
動かしていると先ほど楽になったはずの左側の首の付け根に詰まりを感じるとの訴え。
調べると肩こりが強く、そのこりが左側の首を引っ張って詰まりを生んでいた。
肩こりと詰まりを緩めるため、背中にあるツボへ刺鍼。
肩こりが緩んでいることを確認して抜鍼し首を動かして頂くと、先ほどの詰まりは無くなり背筋も自然と伸びていた。
目の奥の方に頭痛があるということで頚椎を調べると、1ヶ所だけズレているポイントを発見。
そのズレを生んでいる筋肉の緊張を緩めるため、関連するツボへ刺鍼し緊張が緩みズレが無くなったことを確認して抜鍼。
首の動きがスムーズになり背筋が伸び、目の奥が楽になったことを確認して今回の治療は終了した。
同時に治療した症状
肩こり、頭痛
使用した主なツボ
天井、T4(1.5)、T3(4)、T1(1.5)、項強
治療技術
脊柱編、連動思考編、五体躍動編
考察
仕事でパソコン作業の時間が長く、背中が丸くなる姿勢で座っている事が多いそうだ。
丸くなった姿勢で長時間座っていると、頭の重みを背中で牽引しなければならなくなる。
その姿勢に慣れてしまうと就寝時に仰向けで背を伸ばす事が出来なくなる。
半年前の就寝時に、何らかの背筋を引き伸ばした姿勢で寝てしまった事が引き金で今回のように長期間首の痛みが出ていたと考えられる。
この場合、首の筋肉のだけの問題では済まされず、背中、腰、臀部の筋肉の緊張も関わっているケースがある
今回も実は臀部の硬さが確認できていた。
背中のツボを選択したのは、首と臀部の筋緊張を連動で緩めたかったからだった。
動作の連動を意識した整動鍼だから可能にした症例だった。
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